ストーリーとドラマのちがい
創作の世界でよく聞くワード、「ストーリー」と「ドラマ」。
なんだか似ているようで、いまいち違いがわからないまま使ってる人、意外と多いんじゃないでしょうか?
ボクも最初は、「物語って全部ひっくるめてストーリーじゃないの?」って思ってたんですよ。(コンビニのおにぎりが全部「ツナマヨ」に見えてた頃と似てる)
でもですね、じつはこの二つ、物語をつくるうえでぜんぜん違う役割をしてるんです。
ここをちゃんと理解しておかないと、「展開はあったのに心が動かない⋯」とか「感情はあったけど、結局何が起きたんだっけ?」なんてことになっちゃうんですよ。
というわけで今回は、「ストーリー」と「ドラマ」の違いと、どうやって物語の中にうまく組み込むかを、わかりやすく紹介しますね。
ストーリーとは「出来事の流れ」のこと
まず、「ストーリー」って何かというと、出来事や筋書きのことなんです。
ざっくり言えば、「何が起こったか」を語る部分。
例えば、
- 主人公が旅に出る
- 敵に襲われる
- 仲間ができる
- 最後に宝を見つけて帰ってくる
こういうのがストーリーの骨格ですね。
いわゆる「三幕構成」とか「起承転結」なんかも、このストーリーの流れを設計するためのフレームワークなんですよ。
「話が進んでるかどうか」ってのは、このストーリーを見ればわかるわけですね。
(逆に、ずっと部屋で内省してるだけの話を読みながら「この小説、いつ始まるんや⋯」って思ったことある人、きっといるはず)
ドラマとは「心の動き」のこと
さてお次は「ドラマ」ですが、これは出来事じゃなくて、登場人物たちの「感情のうねり」や「内面的な葛藤」を指すんです。
要するに、「どうしてその行動を取るのか?」「何を悩んでいるのか?」という、心の揺れ動きですね。
例えば、
- 親に反対されながらも夢を追いたい少年の葛藤
- 嘘をついたことをずっと後悔してるヒロイン
- 過去のトラウマで人を信じられない刑事
こんな風に、「何をするか」じゃなくて「なぜそうするか」に焦点が当たってるのがドラマなんですよ。
ドラマがないストーリーは、「中身のないアクション映画」みたいになることがあるんです。(ドッカーン!バキューン!で終わるやつですね。カロリー高いけど栄養ゼロ)
同じ出来事でも、「ドラマ」で深さが変わる!
ここで、ストーリーとドラマの違いがよりハッキリする例を出してみますね。
● ストーリー:「娘が家を出て、海外留学する」
● ドラマ:「母は寂しい気持ちを隠して送り出すけど、実はずっと反対だった」
これ、出来事としては同じですよね?
でも、感情の背景を描くだけで、ぐっと読み手の印象が変わるんですよ。
「なんかリアルだな」「わかるなあ、そういうの」って思えるのは、このドラマの部分なんです。
(娘の前では笑ってるけど、台所でひとり泣いてるお母さん⋯って、想像するだけで泣けるやつ)
そこに「誰がどう感じていたか」が加わると、物語に厚みが出てくるんです。
ざっくり比較してみましょう
項 目 | ストーリー | ドラマ |
中心 | 出来事 | 心情や葛藤 |
構造 | 時系列・プロット | 感情の起伏 |
必要要素 | 誰が何をどうした | なぜそうする?どう感じる? |
例 | 冒険の旅 | 勇気と恐怖の間で揺れる心 |
ドラマを書くと、物語は“深く”なる
じゃあ「ドラマって本当に必要なの?」って言われたら、ボクはこう言います。
絶対必要です!
行動だけじゃ、人の心は動かないんですよ。
キャラが「なぜそうしたか?」を描くことで、読者はそのキャラに感情移入しやすくなるんです。
例えば、
- 「好きな子に告白する」だけのストーリーよりも、
- 「失恋のトラウマがあって一度は逃げたけど、最後は勇気を振り絞って告白する」ドラマの方が、ドキドキしますよね。
もうおわかりですよね?(読者側も「がんばれっ!あと一歩やぞっ!」って応援モードに入るやつ)
ただしドラマに寄りすぎると危険もあります
これ、すごくあるあるなんですが、「ドラマばっかりで話が進まない」ってこともよくあるんですよ。
● 回想シーンばっかりで、現在が全然動かない
● 感情の描写だけで、キャラが全然行動してない
● 会話が長すぎて、「それでどうなったんだよ!」ってなる
こうなると、読者はモヤモヤしてページを閉じちゃうかもしれないんです。(まるで「前菜だけでフルコースが終わった」感)
ベストなのは「ストーリーの中にドラマがある」こと!
ここが今回のいちばん大事なポイントです。
「動きながら悩む」
「戦いながら葛藤する」
これが、読者の心をつかむ“最強の物語”の形なんです。
例えば、
- 主人公が敵と戦いながら、かつての仲間への後悔と向き合うという状況。彼の内面的な葛藤や成長を体現させる。
- 家出した娘と、それを追いかける母が、車中でケンカしながらも少しずつ和解していく過程を描く。お互いの気持ちや過去の思い出に触れる瞬間が描かれている。
- 最終決戦で、憎しみの対象を「本当に倒していいのか」という葛藤に苦しみ、内面的な葛藤と向き合いながら、自分の信念や価値観を再確認する。
こんな風に、「ストーリーの進行」と「ドラマ」が同時に起きてると、物語にぐいぐい引き込まれるんですよ。
(いわば、感情と展開が二人三脚してる感じ。たまに転んでてもそれがまたそれも良し)
まとめ!
ストーリーは物語の骨組み
ドラマは登場人物の心の動き
どちらか一方だけじゃ、物語は物足りない
「動きながら悩む」ことで、物語は一気に深くなる!
創作って、ただ「何が起きたか」を描くだけじゃなくて、「なぜそうなったか」「そのとき何を感じていたか」を描くことで、ようやく“読まれる物語”になるんですよ。
ストーリーで引っ張って、ドラマで泣かせる。
読者の心を動かすには、その両方が必要なんですね。
というわけで、この記事があなたの物語づくりのヒントになればうれしいです。
あなたの創作を応援してます!
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