アイデアのメモが雪だるまになる理由って?

今回は、初心者向けストーリー作りのコツ」として、「アイデアやネタのストックがいつの間にかバブル化(=手に負えなくなるほど溜まりすぎる現象)する理由」についてお話しますね。創作をしていると、どんどんメモが溜まっていきますよね。
「これは後で使えるかも…」
「一応とっておこうかな…」
「もしかしたら名作のタネかも…!」
・・わかりますよ、ボクも昔そうでした。メモ帳がどんどん増えて、読み返す時間もないまま“創作の墓場”と化していくんですよね…(たまに謎の暗号みたいなメモも出てきますからね)
でもですね、この「使えそうだけど結局使わないメモ」が増え続ける原因、実はあるんですよ。
モードが切り替えられてない!
一番の原因、それは…
「雑学モード」と「ストーリーモード」の切り替えができていないことなんです。
この2つのモード、あなたはちゃんと意識して使い分けてますか?
では順番に説明しますね。
◆雑学モードって?
これは「なんか面白いことないかな〜」って時のモードです。本屋さんで目的もなく雑誌をペラペラめくったり、テレビでチャンネルをザッピングして「あ、これ面白そう」と思うあの感覚。
いわば“偶然を楽しむモード”ですね。アイデアとの出会いを楽しむ、自由気ままな状態なんですよ。
(例えるなら、旅行先で迷子になったけど「ま、いっか」とノリで知らないカフェに入っちゃうあの感じです)
◆ストーリーモードって?
こっちは“目的があるモード”です。
例えば、あなたが物語を書こうとしていて「この主人公の性格を掘り下げるために、心理学の本を読もう」と思って情報を集めるような状態です。
あるいは、小説を書くためのストーリー構成を意識して、「戦国時代を舞台にするから、当時の衣食住を調べておこう」とかですね。人生設計や進路の情報を探す時と近い感覚なんですよ。
この2つのモード、似てるようで全然違いますよね?
◆モードがごちゃごちゃだとどうなるか?
はい、ここがポイントです。
この2つのモードが混ざってしまうと、メモがどんどん増えていくんですよ!
つまり、「ストーリーを作るためのネタ」なのか、「ただ面白いと思った雑学」なのかを分けずにストックしてしまってるんです。
その結果、使えるネタと使えないネタがごちゃ混ぜになって、結局どれがどれだか分からなくなるんですよね…(冷蔵庫の中に匂いがする正体不明のタッパーみたいな。)
例えるならこんな感じ
例えば、あなたが車好きで「トヨタやホンダに就職したい」と思ってるとしますよね?
でも探してる情報が、車のメーカー情報じゃなくて…
・車種の違い
・タイヤの質
・エンジンの性能比較
・・・だったら、ちょっとズレてますよね?
もちろん、そういう知識も無駄じゃないんですよ。面接で話題になった時に話せることもあるかもしれません。
でもですね、それは“目的のための情報”ではなくて、“ただの知識”なんですよ。
つまり、「使えるかもしれないからストック」してるけど、「何のために必要だったか」が不明確になっちゃってるんです。
雑学モードの落とし穴
雑学モードで得られる情報って、確かに面白いです。
ボクもWikipediaをつい深掘りしちゃって、最終的に「モンゴル相撲のルール」とか「世界で一番短い戦争」とか調べてたことあります(・・・全然ストーリー関係ないやん!)
でもですね、それを創作に生かすには接続詞が必要なんです。
つまり、
「どうしてこの情報が必要なのか?」
「この知識がどんなふうに物語に関係するのか?」を、
自分の中で繋げておかないと、ただの雑学で終わってしまうんですよ。漫画のストーリーを考えるためのヒントにもなりそうな情報でも、つながりを意識しないと“宝の持ち腐れになるんです。
ストーリーの記憶は“夢”と似ている?
ここでちょっと面白い話をしますね。
実は、ストーリーのアイデアって、“夢”に似てるんですよ。
夢って、見た直後は「すごく面白かった気がする!」って思ってても、数分後には忘れちゃうこと多いですよね?
脈絡がなかったり、前後のつながりが薄かったりすると、記憶に残らないんです。
で、ストーリーのメモもまさにこの状態。
「ブツ切れ」「脈絡がない」「時間が経つと意味不明」…そんなメモばかりになってませんか?
それを“面白くて感動的なお話”に変えるって、よく考えたら相当すごいことなんです!
(しかも、恋愛要素も入れて、伏線も貼って、オチも決めるんでしょ?…ねぇ、ボクら何者!?)
どうすればバブル化を防げる?
というわけで、アイデアのメモが雪だるまにならないようにするには…
・雑学モードとストーリーモードを切り分ける
・モードごとにメモ帳を分けるのもアリ(ボクはGoogle ドキュメントでまとめてます)
・「このメモは何のために書いたのか?」をタイトルに書く(「キャラのセリフ候補」「主人公の過去設定」など)
・古いメモを定期的に“精査”してみる(読んで「意味わからん…」と思ったら潔くポイ!)
情報って、多すぎると逆に思考が停止しちゃうんですよ。
頭の中にホコリがたまると、創作も窒息しちゃうんです。
キャラクター設定の重要性と方法を意識する時も、「この情報は誰の性格づけに必要か?」って考えるとぐっと明確になりますよ!
雑多な情報は、決してムダではないんですけど、それを“ストーリー”として昇華するには、一度「これは今、必要な情報なのか?」って立ち止まって考えることが大切なんです。
脚本家志望のための創作テクニックを学ぶうえでも、この情報の仕分け力は大事なんです!
雑学の沼にズブズブ沈んでいく前に、ぜひモードの切り替えを意識してみてくださいね。
あなたの創作を応援してます!
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