創作の設定は「必要になった瞬間に追加する」のが最強なんです

いつも創作お疲れ様です。本当にご無沙汰しておりました!
今回は、結論からズバッと言っちゃいますが、題目のとおり、
創作は、必要になった瞬間に設定を追加する
これが、いちばん作品の魂を強くしてくれる方法なんです。
特に、初心者向けストーリー作りのコツを探している人にとって、この考え方は大きな武器になりますよ。
物語の進行に合わせて設定を追加すると、キャラの感情が本物になるんです。
小説を書くためのストーリー構成としても非常に重要なポイントなんですよ。
おそらく、あなたも心当たりがあるかもしれませんが、物語を書いていると、キャラクターが勝手に動き始める瞬間があるんですよ。
頭の中で声が聞こえたり、執筆中に「このキャラならこう言うよな」と自然に思えたり。
その瞬間に生まれた設定って、机上の空論じゃないんです。実際の物語の中で“必要になった”から生まれた設定なんですよ。
例えば、ボクが以前書いたキャラに、感情を表に出すのが苦手な男の子がいるんですよ。最初はただ「無口なタイプ」という設定しかなかったんです。でもですね、物語の途中で彼が大きな決断を迫られる場面を書いていたとき、急に思ったんです。
あ、こいつは幼い頃のトラウマがあって、声が震えるのを知られたくないんだ⋯
その瞬間、彼の背景に「幼少期のエピソード」が追加されたんです。すると、彼の行動の意味やセリフの重さがましたんですよ。
机に向かって設定を作ろうとしていたときには絶対に出てこなかった話なんですよ。(意外とクリエイティブって、机より感情のほうから出てきますよね。
初めから全部決めると、キャラクターが“生きている感”を失うんです
設定を最初に全部完成させてしまうと、キャラクターが「設定通りに動くロボット」みたいになって物語がカチコチになって、不自然さがでてきてしまいます。
例えば、最初から「優しい」「責任感が強い」「涙もろい」とぜんぶ決めたキャラって、
その通りに動かないと設定崩壊になっちゃうんです。
でもですね、物語の途中で突然、
「こいつ、実は臆病じゃん!」って気づいたりする瞬間があるんですよ。
そのときに追加される設定は、作品の中での実体験・感情の変化から生まれているので、説得力とリアルさがぜんぜん違うんですよ。(創作中、キャラが急に裏切ってくる感じ)
読者は“成長するキャラのリアル”に心を動かされるんです
読者が感情移入するのは、完璧に整った設定よりも、物語の中で変わっていく姿なんです。
例えば、
進撃の巨人の作者である諫山創(いさやま はじめ)さんは、漫画の初期段階から大まかな設定や結末の構想はあったものの、細かい展開や世界観の深掘りについては物語が進むにつれて練り上げていったと言われています。
具体的に「パラディ島の壁の中の人々が外の世界と対立し、最終的に壁の中が脅威になる」という設定については、当初からすべてが決まっていたわけではなく、物語を描き進める中でアイデアやテーマを追加し、思考を深めていった部分も大きいです。諫山さんはインタビューで「最初はもっと文明的な話を描こうとしていたが、物語が進む中でどんどんシリアスで複雑なテーマに分岐していった」と語っています。
なので、最終的な設定やメッセージは構想の一部だったとしても、その過程で展開や伏線を生み出し、物語を膨らませていったと言えるでしょう。
また、
『鬼滅の刃』のヒロイン・ネズコです。
序盤では、鬼は太陽の光に極端に弱いという基本設定がありますよね。
でもですね、ネズコは例外的にその弱点を克服する “特別な存在” として物語の後半で描かれていくんです。
この能力が物語のどの段階で決まっていたのか、はっきりとは公表されていないんですが、「太陽に耐えられるネズコ」という設定は、物語を進める中で意味が深化し、キャラクターの成長やテーマ性を強めるために徐々に形作られていった要素なんです。
つまり、最初から完璧に作られていたというよりは、物語の進行とキャラクターの変化によって必要性が生まれ、希望や救済を象徴する役割として育っていった設定と言えるでしょう。
設定追加のコツは書きながら「必要かどうか」だけを考えるんです
ボクはいつも、設定を作るときにこう自問するんです。
この設定は、物語を前に進めるために必要?
キャラの感情が動く理由になってる?
もし答えが「YES」なら追加しますね。
「雰囲気的にカッコいいから」なら追加しないんですよ。(昔それで世界設定がカオスになりました)
先に細かい設定を作りすぎると、縛られて苦しくなるんです
例えば、
・キャラの祖父の名前
・身長や体重の細かい数値
・10年前に住んでいた町の気温
・好きな料理ランキング
こういうのって、あとで必要になったときに考えればいいんです。
先に全部決めちゃうと「自由な変更」ができなくなるんですよ。
創作にいちばん必要なのは、
“自由に変えられる余白”なんです。(余白が大事って、絵でもデザインでも同じですよね)
設定は「思いついた瞬間にメモ」するだけで十分なんです
ボクはいつも、スマホにメモアプリにしてメモしています。
物語を書いていてひらめいたら、夜中起きてでもすぐメモしますね。
メモするタイミングは、
・キャラが予想外の行動をしたとき
・読み返して「弱いな」と思ったとき
・テーマを強く感じたとき
この3つの瞬間です。
必要だから生まれた設定は、必ず物語を強くしますよ。(逆に机の上で考えた設定は、3日後には忘れてたりします⋯笑)
まとめ:創作は完成させながら作るんです
というわけで、
創作は、必要になった瞬間に追加するのが最強なんです。
物語とキャラクターの感情が動いた瞬間に、世界が広がるんです。
そのときに生まれた設定こそ、作品の魂なんですよ。
設定は作るものじゃなく、物語の中で育つものなんです。
(なんか育児みたいな話になってきましたね⋯笑)
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今日のポイント
・最初に全部決めない
・必要になった瞬間だけ追加する
・感情から生まれた設定は強い
・読者は変化と成長に心を動かされる
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あなたの創作を応援してます!
お詫びのことば
もうすぐ12月(2025年)になりますが、突然、7月から記事の更新が途絶えてしまい、楽しみにしてくださっていた方には深くお詫びします。
個人的な話になりますが、会社の事業改革により、ボクの得意としていたDTPデザインの部署がなくなってしまいました。その結果、サポートもいない慣れない環境でミスが続き、体調を崩して休みがちになってしまったんです。
産業医に相談したところ、回避性うつ病・抑うつと診断され、4ヶ月の長期休暇を言い渡されました。気力も体力も低下してしまい、ずっと更新できずにいました。
今は少しずつ回復期に入り、心に余裕が戻りつつあります。無理をせず、書けるタイミングでまた更新していきますので、温かく見守っていただけたらとても嬉しいです。
これからも、どうぞよろしくお願いいたします。





