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ハンディキャップ効果

2019年9月7日

今回は、主人公のハンディキャップの効果についてご紹介しようと思います。

これはけっこう簡単で、主人公が、ゴール(目的)に方向に向かうように設定した時にわかります。

これまでの記事でも、主人公の目標(ゴール)がとてつもなく高すぎて達成できなさそうな設定を考えれば、物語に起伏ができて、面白くなるとお伝えしてきましたが、逆に主人公がメチャメチャ強すぎて、敵を圧倒してボロ勝ちさせてもつまらないですよね?

例えば、『ロードオブザリング』。(ネタバレ注意&見てなかったらごめんなさい)
まずは、メインキャラを考えてみますよ。

主人公のフロドVSラスボスのサウロンなります。

闇の勢力サウロンはあまりに巨大で邪悪なオーク軍団が、世界を覆い埋め尽くそうとしています。

特に、白の魔法使いサルマンが闇に飲まれてしまったり、ガンダルフがイーフリート(炎の魔獣)と一緒に底なし沼へ落ちてしまったり、これでもか!っていうくらい状況が絶望的で「こんな奴らと、いったいこれからどうやって戦うんだ?」と思わせぶりです。

主人公のフロドは指輪を持ってひたすら逃げることしかできません。襲いかかる敵には、まったくといっていいほど歯がたたず、しかも着いてくる仲間たちは頼りない。

つまり、主人公の敵対者(反対目的)が強大な勢力の場合、おのずと主人公のハンディキャップが作れます。

はい。実に簡単です。

問題は、この実力差(力の差)ハンディキャップを、いかに埋めるか?で物語が面白くなる効果があります。

物語の序盤から、圧倒的強い敵に対して、今にもつぶれそうな主人公が立ち向かうストーリーの方が読者の心を動かせるはずですし、このハンディキャップを背負いながら、どのように試練を乗り越え、目的を果たすために、いかなる術を行使するのか?というセントラルクエスチョンを訴求できます。

関連記事:セントラルクエスチョンの考え方

さて。主人公のハンディをどうすれば、力のバランスがとれると思いますか?

簡単です。

敵が強すぎるなら、弱い方にちょっと力を与えればいいだけなんですよ。

「これなら勝てるかも知れない」という、かすかな希望を与えるだけです。

つまり、フロドに何か有利な条件を与えればいいんです。

その条件とは、賢くて心強い仲間たちがいましたよね?

・魔法使いガンダルフ
・剣士アラゴルン
・弓の名手レゴラス
・ドワーフ族ギムリ


もちろんサウロンに立ち向かうには、まだまだ不十分です。

でも、たった一人で戦うよりはマシなレベルです。

これだけ強い味方がいても、サウロン(ラスボス)をやっつける見込みは少ないっていうくらいが面白いです。

関連記事:続きを読ませたくなるコツ

読者に「どうやったら勝てるんだろう?」って思わせることができます。

フロド(主人公)をはじめとする少数の仲間たちは、モルドールの溶岩に落として指輪(アイテム)を破壊すれば、サウロンを滅ぼせるという、唯一の手がかりを知ります。

関連記事:巻き返し


指輪を破壊すれば=主人公の目的(ゴール)達成するということです。

つまり、物語の途中で、ラスボスの最大の弱点を知ります。

やっとだ!やっとここまできた・・・(呼吸を乱す)

で!そこで!

逆にサウロンにもハンディキャップを与えてあげます。


そうやすやすと主人公に勝たせないためのハンディキャップを与えるんですよ。

キャラの増やし方でご紹介しましたように、特にサブキャラに賛成派A、反対派Bがいました。

主人公の目的(ゴール)に対して、賛成なんだけど、裏切るかもしれない中途半端なキャラです。
この主人公側に反対派を存在させることによって、読者に結末を予測させない効果を生み出すんですよ。

関連記事:登場人物の増やし方と連結方法

背筋が凍り付くような、ヒヤヒヤさせたのは、「愛しいシト〜」のゴラムでした。

このキャラ、すっごく怖くありませんか?

邪悪でリアルな人間の深層部分を醸し出してて個人的にはハラハラしました。

関連記事:ハラハラドキドキの出し方

主人公にこういう危険なキャラクターを寄生(セット)させておくと、目が離せないストーリーに仕上がるはずです。

いつどこで暴れだすかわからないようなニトログレスリン(爆薬)のようなキャラをセットするんです。

そんな危険なキャラと一緒に旅をしても不快指数は上がりますが、読む方は楽しいんですよ。

第二幕から、フロド&サム&ゴラムという三人三脚になります。

つまり、ラスボスにもハンディキャップを与えて力のバランスをとります。

関連記事:結末を予測させないコツ(オープニング編)

まとめます。


あなたが、強すぎるラスボスを設定したなら、主人公がちょっとだけ有利になるようなハンデを与えてみてください。

そして、有利になりすぎたら、主人公にも不利な条件(敵にハンデ)を与えて調整してみてくださいね。

あなたの創作を応援しています。

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