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セントラルクエスチョンの考え方

2020年10月9日

Qの字を手に乗せている

ストーリーづくりのツボ級のツボ!セントラルクエスチョンについて解説しますね。

セントラルクエスチョン(CQ)とは、映画の脚本用語です。

小説やマンガシナリオにも応用できますので記事にしてみました。

セントラルクエスチョンとは、

メインのキャラクターが、外的ゴールを果たすと同時に、更にその奥にある主人公の内的な壁や阻害しているWHAT(目的物)を乗り越えて克服させる課題のことを指します。

「果たして、敵との戦いに勝てるのか?」
「ヒロインとの恋の行方はどうなる?」みたいな。

読者が、
「この子、危なっかしいけど大丈夫かしら」と、つい母性本能をくすぐられ、見届けなきゃいけなくなるような感情を起こさせる要素です。

キャラクターに同情して共感できたり、次なる展開の期待値を上げさせる要素です。

セントラルクエスチョンは、初っ端らから、〝どうなっちゃうの?感〟オンパレードです。

すなわち、読者に対する問いかけであり、そのWHAT(目的物)こそ、あなたの作品コンセプトです。

関連記事:何故?からはじまった物語は強い

さて。読者があなたの作品を最後まで読んでもらうためには、このセントラルクエスチョンの明示をいかにわかりやすく魅力的に描くか?

しかしながら、外的ゴールならまだしも、内的な壁を克服となると、作家さんご自身に精神的な成長体験がなければ表現することは困難かもしれません。

ですが、体験がない場合でも舞台設定のアイデアで十分勝負はできると思います。

勝負どころは着想が大切で、やはり多くの知識のかけ合わせや、その雑学・知識からの発想などが、良質なアイデアを出すコツになります。

さて。舞台設定(人・物・事)からアイデアを出していく場合、あなたの膨大な情報網からかきわけてピックアップしないといけません。

その作業をする際に、以下の2つのカテゴリに大別すると整理されます。

①個別課題
②全体課題

個別と全体に、それぞれWHAT(人・事・物)が存在し、そのキーワードに摩擦要素があるかを確認してみてください。


名無しくん

個別と全体のキーワードに摩擦要素?別になくてもいいんじゃね?


名無しさん

え?それ、どういうことですか?

例えば、
個のキーワード…〝テレポテーション〟〝超能力
そのテレポテーション能力を、人のために使うごとに命が削られる。

全体のキーワード…〝自然〟〝森林〟
太陽による発火で山火事が起こり、強風や台風がくると、温度1000 ℃以上秒速100メートルを超える火災旋風が発生二次災害の可能性がある。など。

つまり、

個は、願望と欲求を引き出すための葛藤と対立(心理的摩擦)があるか?
全体は、この世界で何が起ころうとしているのか?の脅威と危機(外的摩擦)があるか?

あなたが、思い浮かんたキーワードに摩擦要素がなくてはいけない理由は、まぁ色々とありまして、こちらはまた別の機会に解説しようと思います。

とにかく、作品の舞台設定は葛藤と対立、脅威と危機、必ずこの2点を押さえるべきだと思います。

つまり、主人公にはどんな能力があってどんなハンデやリミットがあるのか?解決させるための条件や、タイムリミットがあるのか?

関連記事:リミットを与える

映画の予告編でも、このセントラルクエスチョンを煽る形式になっていますよね。

もう一度いいます。あなたの舞台設定(世界)で何が起ころうとしているのか?誰がどのように解決するのか?これをすばやく読者に理解させる、あるいは読者の心に浸透させることが、最後まで読みたいと思わせる物語だといえるでしょう。

読者を熱中させる物語は、このCQ(外的なゴール&内的に乗り越えられるかの問いかけ)を入念に考えることです。

ボクは、この物語序盤のストーリーパートをセットアップパート(物語の本題に入るための状況説明や前段階の話)と呼ばせていただきます。

関連記事:セットアップパートの作り方

では、もう少し具体的に。

舞台設定や登場人物(役者が揃う)までのセットアップパートを描く目的とは下記の2点になります。

①いかにクライマックスを暗示させられるか?
②いかに主人公の行方を見届けさせられるか?

役者(登場人物)がそろって「さて!ここから本場だね!」と言えるところまでがセットアップストーリーです。

このセットアップパートがわかりずらかったり、キャラの魅力が感じられなかったり舞台設定に矛盾があって面白みに欠けていると、読者は次なる展開を追えなくなります。

以前、映画バイオハザード(2002)を例に、読者を物語に熱中させるコツとして、ストーリーの〝フック〟〝ツカミ〟がとても大切だと紹介しましたよね。

その記事について、手っ取り早く説明すると、ツカミとフックの抑えるべき5つポイントが書いてあります。

  1. わかりやすさ
  2. 具体性
  3. ギャップ
  4. 謎の要素
  5. リミット

関連記事:ストーリーの〝フック〟〝ツカミ〟

読者を釣り上げる仕掛けづくりはこの5点ですが、完璧でなくてもいいので追加できそうな要素があれば、ご自分の作品に是非、取り入れてみてくださいね。

クライマックスを暗示させるセットアップパートが作品成功の秘訣です。

関連記事:クライマックスの作り方

セットアップパートの中に、フックとツカミが匠に盛り込まれていればセントラルクエスチョン(CQ)が強力となり、結果として読者の期待値は上がりやすくなります。

逆にCQが弱ければ、読者が途中で読むのをやめてしまう(離脱しやすくなる)わけです。

ここをパスできれば、トライアル・アンド・エラーパート(試行錯誤のパート)、そして終盤のクライマックスのステージまで読者を一気に釣り上げる可能性は高まると思います。

すこし、理屈ぽくて分かりづらかったらすみません。

今日はセントラルクエスチョン(CQ)という言葉だけでも覚えていくださいね。(ご存知かもしれませんが)最後までお読みいただきありがとうございました。

あなたの創作を応援しています。

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