ブレを最小化させる
ストーリーを作る内に、だんだん筋が変わってきちゃうんですよね。
力の出し方を誤ると、やっぱりブレます。どこかで迷います。
創作あるある話ですね。
ボクはその罠で、何度も脱線・頓挫して痛い目に会いました。
ですから、ボクは、スリーベースという基本的なプロット作成術を編み出したワケですが、これをあなたの創作にも活かすだけで、ブレることはかなり減ると思います。
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このスリーベースさえ決まっていれば、主人公の最終目的地点と、スタート地点が点と点で結ばれます。あとは、その方向性で、メインストーリーの幹を作り、サブストーリーという枝を巻きつけていくだけです。
もし、あなたの物語が一言の要約文になりずらいのであれば、もう一度、主人公の目的から見直してみてください。
主人公が何故そのミッションを果たさないといけないのか?
そして物語の最後は、どのように(行動・選択)して、ゴール(結果・結末)になるのか?
それらを、ワンセンテンス・ワンメッセージ(ひとつの文にひとつの伝達内容)としてまとめてみましょう。
もし、創作中で、迷いが生じたら、その物語は一言で表すと、誰が、何故(何を)どのようにする物語か?を具体的に、メモ書き(筆記開示)して、常にそれを意識してみるべきだと思います。
それを意識することが難しいのであれば、物語が壮大(長編)しすぎているかもしれませんので、エピソードを区切りってボリュームを調整してみるのもよいと思います。
ボクの創作友だちも、作品のスケールを広げすぎてどこから手をつけてよいかわからないくらい困っていましたので。
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勘の鋭いあなたなら、このブログをすべて読まなくても、おわかりかと思います。
そうです。そのスリーベース(①誰、②なぜ、③どのように)の要約文から、あなたのずばぬけた創造力で、力一杯表現してほしいのです。
あなた独自のオリジナル手法で!
奇抜な舞台設定や、キャラクターの変わった小物とか性格とか、意外な展開がないから問題ではありません。
だって、形容詞とか修飾語とか、ウルトラスーパーサンダー・・・的に、羅列しても、それはそれで分かりづらくなるわけで。ぶっちゃけ、その辺は時間と労力をかけるところじゃないです。
もっと肝心なことは、
あなたが身近に感じてきた想い、感情、その瞬間に得られた感覚を、言葉や絵に表していけばよいだけなんです。
はっきり申し上げますが、極端な話、それ以外に入っていなくても十分インパクトがありますよ。
最近、アニメや映画を観てても、つまらないじゃないですか。(あ、こんな言い方、失礼ですよね)
インターネットのテクノロジーによって、これまでの歴史上にありとあらゆる物語が出し尽くし、世界人類の読者が、ストーリーを読みまくり、神経が麻痺してしまったといっても言い過ぎではないくらい、物語の結末が読めてしまうんですよ。
創る側も読む側も分析して、より楽しむ時代に入っているんです。
コンテンツを作る制作会社は、市場主義(マーケット)を意識してます。そのノウハウやブランドを強みとしているグループです。
それを読者にお届けするのが務めじゃないですか。市場に出る作品は、作者のコアメッセージよりも、売れるようにあらかじめ設定し落とし込んでます。
売れる売れないで判断してしまうのもわかります。しかし、それが創造的活動と呼べるのでしょうか?
「000万部突破!」とか「ドラマ化!映画化!アニメ化決定!」と華々しく謳っていますが、それをあなたが真に受けて、自分の作品と比較するようなままであってはいけないと思います。
ボクは、漫画家や小説家を目指すあなたに一言申し上げたい。(特に若手の方へ)
あなたのオリジナルストーリーの方が、よっぽど面白いですよ!!
身近で、情緒的で、自由で、ピュアで・・・。
それがですね・・・
市場に出た途端、マーケットに取って変わられてしまうんです。ターゲットが子供から大人までだから、絶妙に計算し分析尽くされて。
ボクは元編集者でもありませんが、原作とアニメを見れば大体意図がわかっちゃうんです。「そこ!なんでカットするの?」とTVやOVAの前で泣き叫んだことがあります。
作者の意図べきところが与(くみ)されていなかったりしません?
あなたの作品に目をつけた出版社は、確かにあなたを大事に育ててくれると思います。
編集者もあなたの作品をデビューを飾るために必死こいてアドバイスをされるでしょう。それはありがたいことですよね。
しかし、それはあなたのオリジナルコンテンツを使って、お仕事として儲けたいからです。それは、ウインウインで、あなたに利にかなっているかもしれませんが、出版社にとっては大きなかけです。
ですから、立場的に逆らうことなんて基本だめですよね。
だからこそ、冒頭で申し上げた、要約文(ワンセンテンス・ワンメッセージ)の中にある、あなたのイシュー(課題、問題、論争点)を要確認する必要があります!
もし、そのイシューがなければ、市場主義に飲まれて、骨なしに改ざんされてしまう可能性だってあります。
あなたの作品は、いわば、腹を痛めた〝子〟じゃないですか。
その大切な子供が、売れる売れないかだけの都合だけで判断されてしまうのは勘弁してほしいですよね。悪い言い方をすれば、あなたの作品は、消耗品として市場に叩き売られるというわけです。
例えば、人気俳優(タレント)の木村拓哉さんも、「芸能界にとって俺は消耗品だ」と感嘆されていたこともありました。しかし、人気が落ちないのは、彼は出演料や出演回数よりも、ご自分のアイデンティティを大切にしてきたと見受けられます。
何が言いたいかというとですね。
主人公が、何故?何のためにという、あなたの意気込みや、燃え盛る情熱や、答えのない課題提起や、これだけは心底訴えてみたいもの。
必ず後世に残したいもの。
それを今、徹底的に探し当て、掘り当てて抑えるべきかと思います。
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・・・でないと、あなたの作品は簡単にブレてしまう可能性は高いからです。
仮に、編集者から「この方が売れるからこうして!」と言われたら、「はい。わかりました」と安易に答えますか? それだと作家じゃなく、編集者の言うことを聞くロボットになってしまいます。(ちょっときつい言い方ですみません)
逆に、編集者に対して、自分の想いをこめながら「これはもっとこうした方がいいです!」「その方が売れますよ!」と提案できるくらいでないと。
そう。誇りをもつことです。
もちろん、編集者さんも優秀ですからあなたの想いをリスペクトしてくれるでしょう。
だからこそ「いえ!私はこれを描きたいんです!」と、堂々と言えるようでなきゃ、読者に想いを届けられないし、たとえ担当者に反対されても、根っ子の部分(コア)をしっかり抑えてなければ、コンセプトもブレますし、エッセンスやパンチが削り取られてしまうからです。
例えば、『進撃の巨人』のテレビ放送がはじまって、原作者の諫山先生は、小さい頃からウルトラマンにあこがれて、人を巨人化(変身)させたい!という想いが強かったんです。
ところが、TV放映した当時、立体機動装置などのミリタリー兵器のアイデアの評判が高くので、スタッフからは、主人公エレンを巨人に変身させることに抵抗があったようです。
いろんな反対意見や賛否両論もあったそうですが、原作者として、その世界観を譲らなかったという裏話がありました。
どうにかして、読者にあなたの世界観を読者に焼き付けたいじゃないですか。届けたいじゃないですか。印象を残したいじゃないですか。それは市場主義に取って代わられるものでなく、創作物に対するポリシー(魂)を持って、唯一あなたしか描けないものを表現していただきたいのです。
物語がズレてしまうのは、何故?の部分があいまいだからだと思います。おそらく、主人公も弱いかもしれないですね。
もっと、あなた自身の生い立ちで、○○だから○○だ!とアイデンティティを持つべきかと思います。
できるだけ主人公の生い立ちや気持ちを、あなたの内面をシンクロさせて臨場感を与えていきましょう!
その主人公が揺るがない精神性を保持させるためには、作家であるあなたが、もっと強くならないといけません。是非、最強になってください!!
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最強の主人公を、思い切り演出して、世の人々の感情を激しく揺さぶりましょう!
以上が、ブレを最小化させるコツでした。最後までお付き合いいただきありがとうございました。
あなたの創作を応援しています。
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