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巻き返し

2019年10月31日

巻き返しとは

これまで、やられっぱなしだった主人公が、いつかは必ず解決の糸口にたどり着くターニングポイント

これが巻き返しのシーンです。

このシーンがどこでよく使われているかといえば、

序盤では舞台(世界)やキャラの紹介の流れがありますよね。それが終わって中盤あたりです。

この世界の謎や、ラスボスの秘密の目的が暴露されたり、主人公に好転のサインが舞い込んできます。


「ちょっと待てよ?そういえば・・・・」
「ひょっとしたら、〜すれば、〜できるかも知れない」

主人公が、何かひらめいて反転攻勢に出る場面が巻き返しシーンです。これを中盤に配置してください。

今、あなたが制作中のストーリーの巻き返しはどこか?と意識するのもよいかと思います。

巻き返しを配置することで、後半の主人公の行動を、読者が追っかけてくれるようになるんですよ。

ここでポイントになるのは、後半に向かうための指針(方向性)をしっかり見せてあげることです。

実は、意外と手落ちしがちで、惜しい!と思われる作品をよく見かけます。

手を落ちというよりも、作家自身は分かっていても、案外、読者には伝わってないというケースがほとんどです。

主人公が方向転換する前の場面(シーン)がすっぽり抜けていると、読者が展開を追えなくなるのです。

例えば、キャラクターが、「そういえばあの時・・・」と、チラッチラッっと映像が浮かぶシーン。

そう。あまり難しく考えすぎずに、主人公がこれまで辿ってきた道を、読者と一緒に、過去を振返りをさせることで、後半へ向かうためのフラグを立てることができます。

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ですから、あなたが配置している巻き返しシーンが「本当にこれで読者に伝わるのだろうか?」と間を置いて、チェックしてみてくださいね。

ただし、巻き返しシーンのインパクトが強すぎてしまうと、読者に結末を予測されやすくなりますので短くに終わらせるか、長丁場で物語に馴染ませてもよいかもしれません。

巻き返しを物語に馴染ませるには?

例えば、スター・ウォーズ エピソード4『新たなる希望』をとって解説してみますね。

ストーリー構成は、帝国軍(ダースベイダー)VS 反乱同盟軍(ルークスカイウォーカー)の戦争が舞台です。

この場合、

「帝国軍に囚われたレイア姫を救出することで全宇宙に秩序をもたらす」という大前提があります。それには、星を消滅させる破壊兵器(デス・スター)を無力化することが条件ですが、状況が最悪なわけです。

デス・スター(ビームで星をまるごと破壊する兵器)

帝国軍の圧政で、強烈な脅しが描かれてます。

「おい、レイア姫!反乱同盟軍の居場所(秘密基地)を教えろ!」

「教えないと見せしめにお前の故郷の星(惑星オルデラン)をぶっ壊すぞ?」

慈愛と正義感あふれるレイア姫は、もちろん反対です。

しかし、その結果、惑星オルデランを破壊された上に、姫は処刑を課せられ、囚われの身となってしまいます。

とても暴力的で破壊的な敵の前に、まったく成す術もなく、ずっとやられっぱなしですが、さてどうなる?

主人公のルークと仲間たちが乗るファルコン

中盤あたりに、主人公のルークと仲間たちがファルコンというオンボロ宇宙船に乗って、デス・スターに潜入してレイア姫を救い出すまでのパートがあります。

この救出劇こそ巻き返しの場面になります。

ところが、そう簡単にデス・スターからは脱出できないリミットがあります。

トラクタービーム(自動牽引システム)という誘導滑走路のようなものです。

仮にデス・スターから出ても、このに捕まると強制的に反転誘導させられます。

そこで仲間の一人は、トラクタービームのスイッチをOFFにしに行きます。

巻き返しの主なパターン

敵(ラスボス)が油断して、思惑や弱点がばれる瞬間です。つまり、ストーリーに登場している敵対側に隙を見て解決の糸口を発覚させます。

これによって、主人公が攻略方法や対策を練る状況が生まれてきます。

主人公が直接好機が得られない場合でも、ヒロインや、他の仲間(サブキャラ)から情報を得るパターンもあります。

ここからは、ちょっと個人的な話になりますが、さきほどの例えで、デス・スターを無力化させることが、反乱軍(主人公側)の最終目的になっていますが、やや、巻き返しシーンがわかりづらいと思えた件でお話します。

巻き返しに必要な決定的なアイテム(デススターの設計図)が、すでに反乱軍(主人公側)の手に渡っていたことです。

(これは後に『ローグワン』というスピンオフ作品で証されます。何しろスケールがでかすぎるので・・)

ボクの見解は、願わくば姫の救出によって、デススターの弱点を入手できればよりベストだと思いました。「実は私、デススターの弱点を知っているのよ」みたいな・・・。

つまり、救出した時点で、次の展開にすぐ持って行けるからです。

あ、ストーリー構造の例え話をしているのであって、作品講評をしているわけではありませんのであしからず。

まとめ

★巻き返しは中盤あたりに設置する
★巻き返しシーンは分かりやすく
★巻き返しは長丁場でも構わない


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