ストーリーの見せ所を決める

あなたのストーリーの中に、ここぞ!といえる名場面を盛り込むことで、物語全体を装飾していくための方法をご紹介します。
前回、作品ボリュームのことで、ストーリー分割についてのお話を覚えてますか?
・章(チャプター)→話
・節(セクション)→場面
・項(ターム)→台詞
これらをもとに、ここぞ!と盛り上がる名シーンのことを〝イベント〟という呼び方で、いくつ入れたらよいのか?どれくらいのインパクトか?について解説していきます。
チャプターは、章です。1章
小説や漫画では一話、二話・・・といいます。
はい。結論を言えば、各話の見せ所は1つにしぼりましょう。
各話に、ここぞ!みどころ!っていうのもあっていいんですけど、少し退屈な章(話)があってもいいと思うんですよ。
だって読者って・・・
「もっと!やって?もっとおもしろくしてよ!もっともっと!」と、
まるで、面白味を出せる魔法のランプでもあるかのように、期待させてしまうと困るんです。
そうです。読者を中毒患者にしてはいけません。
勝手に錯覚されても、結果的にあなたが締め付けられるのがオチです。
「いやいやいや、全話全力でやるべきでしょ」と思いたいでしょう?
確かにそうですが、あなたが疲れちゃ意味がありません。
そもそもストーリーの流れは、呼吸のようにバランスを整えないといけないのですから、山があれば谷があります。自然体でいいんですよ。
もう一度、申し上げますが、一話の中に盛り上がるイベントの数は、2〜3個あると、かえってインパクトがぼけるので、1個にしぼりましょう!
仮に物語が10話であれば、盛り上がりをみせるチャプターは、序盤、中盤、クライマックスの3個くらいを目安に。
(2)節(セクション)
チャプター(話)の中に、朝、昼、晩、回想シーンなどのセクション(場面)から分割されています。
はい。これイメージですよ?
・山の高さがチャプター(章)の強さ
・丘の高さがセクション(節)の強さ
という感じで、微妙な盛り上がりなんです。
つまり、読者に覚えていて欲しい場面や伏線を入れる場面のイベントです。
読者にこの場面を覚えていて欲しいけど、種証しが悟られてはいけない!という微妙なイベントです。「ん?」なんだろう・・・でスルーさせても気にならないインパクトです。
(3)項(ターム)
タームは場面の中に存在するキャラのセリフです。
強さのイメージで言えば、山、丘と来た場合、
タームは木にあたるインパクトです。
つまり、名セリフです。よく耳にしますよね?
例えば、
・お前はもう死んでいる(古いか・・・)
・アムロ、行きまーーす!(あー!もっと古い・・)
ここからは、あなたが、物事に対する本質的なつっこみや、捉え方にもよりますが、生きたキャラクターを演出させないといけません。
強いキャラクター(主人公)が、ストーリーを展開させていますから、あなたが実感している生きたセリフ(言霊)を読者に刺さるようにしないと盛り上がらないんですよ。
この決めセリフがターム上のイベントになります。
読者が思わず「そのとおりだああああ!」と絶賛してしまうような説得力のある台詞。
これは、ある意味、あなた自身の経験値に左右されます。でも下駄をはいたり、無理に背伸びする必要はありませんからね。
ありのまま、今の自分が感じていることを言葉にするとよいでしょう!
心にないことを吐いても読者に見抜かれてしまいます。
以上が、章、節、項のストーリー(数やインパクト)の見せ所を決めるという内容でした。
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