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サブキャラの関係性と立場の作り方

2019年11月14日

いつも創作お疲れ様です。キャラクター設定の中でも、今回はサブキャラです。

実は、ストーリーを描いていると、主人公たちよりも、サブキャラやラスボスの方が好きになってしまうケースって結構ありましてね。苦笑

例えば、『ドラゴンボール』であれば、孫悟空よりベジータの方が好きになってしまう現象。


名無しくん

それなwww

そう。作者がサブキャラに傾倒したり執着を持ったりすると、物語があっという間にぶっ壊れやすいんですよ。

・・・っていうか、勘の鋭いあなたならすぐに「あれ?」って気がつくと思います。


名無しさん

そうそう!私もよくやっちゃいますねwww

で。あえてボクの場合、主役(メインキャラ)に、近いキャラクターのことを、サブキャラーと定義させていただきます。

つまり、主役とは、本編の主人公とヒロインとラスボス、すなわち物語の中心軸を指しますが、その中心軸エリア内の人物を、サブキャラクターと呼ぶようにしています。

主人公の目的(ゴール)を軸として、その目的に絡んでくるサブキャラという位置づけしていくことなんです。

つまり、主人公とサブキャラの位置関係をしっかり頭にいれてましょう!という、今日はそんなお話になります。

ちなみに、このサブキャラクターにも階層があり、物語を進行させる力があるのと、そうでない脇役(モブキャラ・雑魚キャラ)が存在します。それは、また別の機会で解説します。

関連記事:脇役の増やし方

秩序を崩壊させてはいけない

秩序とは、整った状態にある社会の条理(ルール)を指します。

作家であるあなたは、基本的にどのキャラクターにもインパクトを与えたいと考えているはずです。

〝ちょっと変わり者〟にしたり、〝ハメをはずす荒くれ者〟にしたいはずです。少しでも工夫したくてウズウズするものです。

でも、やってはいけないことは、秩序の崩壊です。社会秩序を無視したキャラクターの関係性は、読者にとってやっぱり気持ちが悪いものとして映るんですよ。

お気持ちは、とてもよくわかりますし、面白くさせるように試行錯誤することはよいのですが、やっぱり縦と横の関係を無視しちゃうと、ご都合キャラ、下手をすると自己満足キャラになりかねませんので、注意しましょう。

サブキャラの設定を決める際の大切な指標というのが、特に縦横の秩序なんです。

例えば、
男性の教師と、女性生徒の関係なのに、個性を出したいからといって、口の聞き方が乱暴だったり、ディスられても教師がヘコヘコするキャラが登場するとします。

読者は、少なからずこれに違和感を感じてしまいます。

・・・というのも、優しい読者さんなら勝手に脳内変換してくれますが、フィクションだとわかっていながらも、「そんな関係は普通あり得えねー」と心理的に感じてしまうものなのです。

つまり、読者さんが、感情移入しにくくなると、続きなんてどうでもよくなってしまうのです。

そればかりかキャラクターに対する好感度が低下するので非常にもったいないですよね。

第三者からみれば、「わかるでしょ?」「うけるでしょ?」など、自分の一方的な論理を、読者に押しつけてみえちゃうものなんです。

昔、友だちにボクの作品を見せて「いや、ぜんぜん面白くない!」とはっきり言われたことがあります。笑

読者が求めている面白さというのは、もっと本質や中身の部分なんですよね。

ですから、キャラクター設定は、〝面白くしたい〟という観点で決めるのではなく、まずは一般的な上下関係や、立場を念頭に置いておくことが大切です。

関連記事:面白いとは何か?

縦の関係と横の関係


サブキャラを考える際に、まず先に考えることは、位置関係です。

人間関係には、縦の関係と横の関係ってあるじゃないですか。

縦の関係なら、親子、上司と部下、師匠と弟子・・・
横の関係なら、友だち、兄弟姉妹、ライバル・・・

など。

それと、もう一つ、忘れてはいけない要素があります。

主人公の目的に対して、

協力者なのか?
敵対者なのか?

がポイントです。

主人公のことも嫌い、やることも嫌い、全部嫌い・・・・

はい。これは上司であろうと友人であろうと、敵対者に他なりません。

主人公のことが気になる、ちょっと好き(惚れている)あるいは、行動に興味がある。主人公のビジョンに憧れを持ち、賛同するサブキャラは言うまでもなく協力者になります。

関連記事:サブキャラに派閥をつくる

このような、つながりや、しがらみを決める必要があります。

決めるというか、ガチガチでなくてもいいので、やんわり設定をしておくことで、ストーリーづくりで迷うことは減ると思います。

つまり、そのサブキャラクターが、縦との関係が強いのか、横との関係がより強いのかを明確にしておきます。

縦の関係とは、ピラミッド型組織(ヒエラルキー)や社会システムであり、代表的なのは、そのキャラクターが所属する職場や、王家や、家族関係などが強いのか?弱いのか?です。

横の関係とは、ホラクラシー(ヒエラルキーの対義語)で、フラット(平等で起伏がない)関係で、代表的なのは、友人であったり、連合体の仲が、強いのか?弱いのか?です。

例えば、Aさんが、ピラミッド組織で、上との関係が悪く、下との関係が良いとすれば、なぜAさんが、上との関係が悪いのでしょうか?

あるいは、Aさんは、ホラクラシーのBさんは信頼できて、Cさんとは仲がわるいのであれば、なぜAさんがCさんと仲が悪いのか?ということです。

主人公は、該当するサブキャラの〝何〟に対して、葛藤しているのか?あるいは、ヒロインが該当するサブキャラの〝何〟に対して、対立しているのか?あなたが整理しなくてはいけないのです。

そして、舞台世界でどのようなことが起ころうとしているのか?です。

そのような状況説明がないと、物語の入口(オープニング)の時点で、読者が共感できなくなる可能性が高いからなんですよ。ですから、登場人物の関係性と立場を意識しておくだけでもよいですよ。

関連記事:オープニングの作り方

縦横関係のない関係とは?


名無しさん

縦の上下関係、横の関係の秩序を守るか・・・。

はい。でも、それだけだとお硬い感じがしませんか?

何となく、味気なくて、ベタで面白くありませんよね?わかります。

では、縦横関係に支配されないものってあると思いますか?


名無しくん

上下関係とか秩序に支配されない関係?

実はあります。


名無しさん

え?

ストーリーって、時系列ですよね?つまり、常にキャラクターがどんどん変化していきます。


名無しくん

はい。

そして、思わぬ展開になる方が楽しいですよね?


名無しさん

そりゃ楽しいでしょう

何だと思いますか?


名無しくん

もったいぶらずに教えてくださいよ!

それは、恋人関係であり敵対関係です。


名無しさん

キターッ

恋人関係というのは、愛や感情が中心になりますので、縦横はまったく関係がなくなってしてしまいます。むしろ取っ払うべきなんです。

関連記事:恋愛ドラマの法則(その①)

登場人物相関図も、一章、二章と進むにつれて恋愛関係に発展したり、敵対関係に発展していきますよね?

敵対関係も、憎悪や闘争心のぶつかり合いで、葛藤を描くので、立場も崩壊していくから面白くなるんですよ。

はい。縦横関係を作ったあとに思い切りブチ壊すんです!笑


名無しくん

なるほどね!

そうです。あなたが面白くさせるサブキャラの魅力をアップさせるツボはそこです。

サブキャラとは、主人公の目的にいかに共感しているか?あるいはラスボスに追従しているか?がベースになります。

しかし、物語が進展する中で、

主人公を好きになったり、逆に裏切ったり、この問題児らが思いもよらぬ行動をとってしまうと、ドラマ曲線の起伏が激しくなり、盛りあがります。

上下関係や、友情という壁を壊し、善くも悪くも、人間味があって面白くなります。

心を揺さぶるような、面白くてエキサイティングなストーリーを作るコツというのは、魅力的なサブキャラの存在がかかせません。

関連記事:物語はドラマ曲線を描く

まず基礎的な縦横の関係の土台を抑え、物語をどのようにキャラを斬新に展開させていくのか?が鍵だと思います。

つまり、

サブキャラよりもまず先に、主人公のキャラづくり〝関係性〟と〝立場〟の設定が欠かせないのです。

今日もお付き合いいただきありがとうございました。

あなたの創作を応援してます!

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