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トラップ・シチュエーションの作り方

2020年7月7日

キャラクターが落とし穴の罠にはめられる

トラップ・シチュエーションとは、

主人公の目的(ゴール)に向かう過程で起きた出来事、あるいは問題にさらされた状況、落とし穴にはまることを意味します。

トラップ=
  +
シチュエーション=事態

合わせると、罠の事態です。

今日は、物語上(タイムライン上)の立てるフラグみたいなものをガンガン作りましょう!っていう内容です。

このトラップ・シチュエーションという言葉。実は、あなたにわかりやすくお伝えするために考えた独自の造語ですんで、ググっても出てこないですよ。笑


名無しくん

ほう。もう少し具体的に教えて?

はい。主人公が、仲間たちと一緒に、特定の場所まで到着しました。
すると、そこに置いてある謎の箱の蓋を開けると、また新たな謎ができるといった、葛藤や対立の表現です。

逆にこの場面に出くわさなければ、主人公は次の展開(ステージ)へは進めません。

ですから、YesかNo、あるいは勝つか負けるかのターニングポイントともいえます。

・どちらを選択すればよいのか?
・キャラも読者も先が読めない!
・どうなる?どうなっちゃうの?

物語の分岐点で、未知な状況や展開を生みだすのがトラップ・シチュエーションです。

この要素があるとワクワク感、ハラハラドキドキ感を表現できるようになります。

関連記事:ハラハラドキドキの出し方

さて。トラップ・シチュエーションに、実は、目に見えないトラップもあります。


名無しさん

え?目に見えないトラップ?


名無しくん

なんすか?それ・・・

結論を言えば、作家にしか見えないトラップです。

まず見えるトラップとは、落とし穴が読者にもキャラクターたちにもわかる状態です。

「敵は近くにいるぞ!」
「なんだって?」
「何故そう思うの?」
「◯◯が◯◯だから、◯◯をした証拠だ」

↑キャラに危機や脅威を知らせると同時に、読者に対しても理解させてますよね?

トラップにひっかからないようにキャラが作戦を立てます。

これが、読者にもキャラにも見えるトラップです。

一方、見えないトラップとは、本来の目的とは関係ない方向へ向けさせたり、選択肢を与えて違う道へサブストーリーへ誘導させるトラップです。

いつの間にか、キャラがある状況に追い込まれていた
気がついたら進むべき道が阻ばれていた
YesでもNoでもない選択肢がなかった

いわゆるゲームオーバー寸前の状況を、あなたが意図的に仕掛けるんですよ。

つまり、行き止まりで、方向転換せざる得ない状況を生み出すトラップ。それが見えないトラップです。

具体的には、脅威と危機が目前にあって、

例えば、火山が噴火して、一旦回避せざる得ないとか、ヒロインがウイルス感染してあと1ヶ月後に死ぬ、みたいなアクシデントが起こって、ある危険な山へ薬草を採取しにいくとか。

主人公は、本来の目的(ゴール)に向かうどころじゃなくなり、サブストーリー(枝)へ誘導するトラップです。

そして、新たな展開・新たに登場させるべきキャラクターと出会うための作劇でもあります。

この見えないトラップって、キャラや読者にも見えませんよね?


名無しさん

確かに物語の流れみたいなものだから見えないトラップですね

はい。見えないトラップをしかけることができるようになれば、キャラクターも読者も知らない内に自然に逸れていき、非常事態に出くわせば、あなたは物語をコントロールできていることになります。

作り手に主導権があることを認識できれば、キャラクターや読者を、あなたが持っていきたい状況や展開へ誘導させることができるようになりますよ。

ただし注意すべき点は、その展開に誘導させる必然性がないといけません。

新しいキャラクターを登場させる前に、必ず役割を考えるじゃないですか。それと同じです。

メインストーリーとサブストーリーの関係と注意点は、以前にお伝えしたとおりです。

「なるほど!あのシーンは、こういうことにつなげるためだったのか!うまいな!」

・・・と読者を物語に惹きつけたり、自然に虜にしてしまう作品に近づけられると思います。

作り手としては、「むふふ」と楽しめるワケです。笑

キャラクター(読者)をミスリードさせて「わーい!ひっかかった!ひっかかった!」・・・と私腹を肥やす瞬間が味わえるかもしれません。

関連記事:ミスリードの作り方

最後、おまけです。

見える見えないトラップ・シチュエーションを仕掛けやすくするためのアドバイスです。

“敷居を跨げば七人の敵あり”という江戸時代に出来たことわざですが、主人公の意志以外は、すべて敵(落とし穴)だと思えば、トラップは仕掛けやすくなるかもしれません。

例えば、クライマックスの最大ピンチにも仕掛けることができます。

クライマックスシーンの土壇場で友の裏切りだったり、主人公を支えてくれるはずのヒロインが目的(ゴール)への拒否だったり、ゴールインさせまいとするラスボスの瞬殺能力など。

このように、主人公は終始トラップに見舞われ散々な目に会います。

ストーリー作りの専門学校の教師が「主人公を徹底的にいじめなさい」と強調する由縁です。トラブルやトラップが多いほど物語に活気や躍動感がでて面白くなるからです。

わかりずらかったらすみません。

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

あなたの創作を応援しています。