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何故?からはじまった物語は強い

2020年11月30日

このブログでは、ストーリー作りは①誰?②何故?③どのように?の3つの決め事から、要約文を作成してプロット作りをすると、シナリオづくりが早く上手く描けるようになる、ということを紹介しています。

関連記事:創作前の3つの決め事

米自己啓発本作家&世界一のコーチングトレーナーとして知られるトニー・ロビンズは何故?を問い続けなさいと言われています。

とりわけ、②何故?を決めるのが難しいと思いましたので、今回補助的な記事をアップしてみました。

②何故?は、直訳すると〝理由〟です。でも、その他に〝目的〟(何を?)という意味も含まれています。


名無しくん

なら普通、何故(WHY?)ではなく、何(WHAT)じゃないですか?


名無しさん

そうそう。誰が?何を?どのように?の方がしっくり来ると思いますが?

はい。とてもよい質問ですね!

ボクは、WHATでなくあえてWHYにしたのはメチャメチャ訳があるんです。

結論を言えば、WHAT(何を?)の中心の物語では、弱くてブレやすいからです。


名無しさん

え?弱い?


名無しくん

ブレるって?

はい。この②何故?を決めるには、〝目的〟(何?)がボン!と出る前の段階で、しっかり整理して掴んでおく必要があります。

関連記事:なぜ?の決め方のコツ

といいますのは、

ボクが学校でトラウマになっている授業があるんですけどズバリ〝作文〟です。

あなたも作文の授業があった時、けっこう戸惑いませんでしたか?原稿用紙を渡された時、何を書いていいかわかりませんでしたよね?作文?オエェ~ですよ。

当時のボクは漢字を覚えるのも苦手で、国語が全然ダメダメで作文という言葉を聞くだけで蕁麻疹ができました。

あなたもちょっとだけ目をつぶって振り返ってほしいのですが、おそらくは、、

授業で提出するのに必要だったからとりあえず書いたかもしれませんし、多分たいした動機もなかったはずなんです。だけど書いてましたよね?あれは何だったのか、思い出していただけないでしょうか?

机の上に原稿用紙があって、今からペンを持って文章を書くのに、頭の中はなんもないんですよ!あるとしたら先生が提示された題材とかだったりします。

ひどい場合にはスパルタで「とにかく何でもいいから書け!」的な。笑

それでも、あなたは今作品を書こうとしていることと、作文をオーバーラップしてみてください。

作文はヘタウマ関係なく、自分の想いや気持ちを文で表すことですよね?ご自分の表現作品ですよ。漫画なら、その文章(メモ)を元にコマ割りをして書き上げますけど、

つまり、それって

何を書くか?ではなく、何故それを描きますか?ってことですよ?

ここでピン!をきたあなたは勘が鋭いようです。

ほとんどの作家さんは、何故(WHY?)ではなく何(WHAT?)を追ってしまっているんです。

何?何?何?・・・何(WHAT)目的物から、はじまって、次に来るのが、後付けでWHYです。

ほとんどがそれなんです。昔ボクもそうでした!


名無しくん

いやいや、そんな理由なんていちいち考えてなんていられないですよ!


名無しさん

そうそう!当然です!描きたいから描く!別にそれだけでいいじゃないですか!


名無しくん

目標物があって、理由は後でつける!WHATが先で何が悪いの?

はい。おっしゃるとおりです。何(WHAT?)から探すこと自体悪いのではありません。

あなたが、描く動機や理由を探す前から、先に目的(何?)を探してしまうので、情報が錯綜して作品がブレてやすいということを申し上げておきたいのです。

関連記事:ブレを最小化する

納得がいきずらいかもしれませんので、少しだけ興味深い講義、サイモン・シネック氏(米マーケティングコンサルタント&作家)のゴールデンサークル理論だけ解説させてください。

この方の理論を便乗というか、裏付けする形になるかもしれませんが、ボクは人間工学的にも非常に的を得ている内容だと思います。

要は、このゴールデンサークル理論では、ビジネスでも商品開発でも作品でも、WHATやHOWではなく、WHYからはじめよう!とワークフレームを呼びかけているんです。

人が意思決定を行う際、何?何?何?理論は大切ですが、最終的に重要になるなのが、あなたの感情や直感的感覚(核心部分)ですよー!、と強調しています。

・あなたが何を信じて行動しているか?
・何故あなたはそれを信じているのか?
・何故それを信じるようになったのか?

内面から外に向かって考え伝えようとするそのアクションこそ大衆がもっとも心を動かしやすいのだと語っています。

これをストーリー作りに当てはめてみればですね、ストーリー構成は、What何をと、Howどのようにが注目されがちだけど、読者は事細かなスペックとか登場人物などの差別化要素に惹かれるのではなく、主人公が見せてくれる世界と感性に心を惹かれるということです。

例えば、〝ライバルという言葉が嫌いだ!〟と、ボクが叫んだとしましょう。
仮に、これを作品タイトルにしちゃいます。
すると、その言葉を聞いた多くの人が「なんで?」となります。

「え?ライバルという言葉が嫌い?」
「でも、ライバルがいれば成長できていいじゃんか」
「いやいや。ライバルという人が嫌いじゃなくて、言葉というか響きが嫌いなのかもしれないな」
「別にライバルは好きになってもいいんじゃないの?」
いったい、この作者は何を考えているんだろう?

意味深ですよね?・・・何か訳ありで、ムンムン臭ってきませんか?

あなたの作品にも理由があるはずです。

読者を引き込む作品、読者を虜にする作品には、作者の何?WHATの中に、必ず理由があります。

そして、セントラルクエスチョン(CQ)を想起させる言葉(作者の考え方の土台)は、物語も頑丈になります。あなたの中に、ザワザワさせるような物語の種はありますか?

関連記事:アイデア(お話の種)を出し続けるには?

コンセプトのある作品は簡単には崩れません。物語の種を探して育てるんです。

つまりですね。

あなたを主人公にした、あなたの感性だけでしか描けないものです。究極的には、あなたオンリーの哲学(あなたニズム)です。あなたでないと絶対に描けないものが理由になります。

ですから、何故?WHY?をすっぽかして創作を見切り発進させることは、今から書き上げようとする作品の存在価値を度外視していることになってますので、もったいないと思います。書いている途中で「あれ?なんこれ!?」脆くもポキっと骨(核)が折れやすいんです。

参考記事:頓挫してしまう理由

もちろん何(WHAT)を書くか?が先でも構いません。

その代わり何故?それを描くのかをしっかり抑えてくださいね。できれば先に理由(WHY)が見つかればベストなんですが。

ウキウキしながら楽しんで作文を書きはじめるように、きっと主人公の強い動機や目指すべき理想や羅針盤もはっきり見えてくるでしょう。

関連記事:主人公の挑戦(覚悟)と決意(誓い)

新作小説・新作漫画ストーリーの企画中であれば、胸に手を当ててご自分に向かって「何故私はこの作品を描くのか?」と一度、自答されてはいかがでしょうか。

以上が②何故?からはじまった物語は強い!でした。

その、あなたの答え(理由)こそが、主人公の内面を強くし物語のアウトラインを強固なものに仕上げていくことができると思います。

あなたの創作を応援しています。

関連記事:強い主人公の作り方