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ありふれた言語表現を避けるための2つのコツ

2021年1月28日

ロボットの形をしたチョコレートが大量生産されている写真

ボクが小説を創作し始めた初期の頃、〝語彙力がない〟というコンプレックスがあって、頻繁に慣用句を使ってました。

地文やキャラの台詞に〝負けるが勝ち〟とか〝味を占める〟とか〝目が点になる〟〝阿鼻叫喚〟など。

これって、ほぼ自己満足で「オレ、こんなにたくさん言葉知ってるんだぞ!」「勉強したんだぞ!すごいだろ!」と鼻歌を歌いドヤ顔で優雅にテンキーを打っているボクをイメージできますか?(嗚呼あわれなり・・・)

要するにかっこつけてただけで、実質、文章レベルが上がらないままだったんすよ。長らく。

何ていうのかなぁ。そういう言葉を乱射していると、まず便利でしょ?笑

ごまかしが効くし、何より書いてて喉越しが良くて気持ちがいいんです。 

でもですね。。。同じ言葉を何度も使って、いつしか作品の味気なさを感じるようになりました。

そうすると、書き溜めた過去の文章振り返って読み返してみると「何んじゃこりゃ?このクソ文章は!? Σ(ОД・*)」と、自分に腹が立つというか「恥ずかしくてこんなもん誰にも見せらんれねぇ!」「マジで最低!俺、死ね!」とか、のたうち回ったんですよw

・・・とまぁ、どうしたらよいものか・・・と、ずっと頭を抱えて考えたある日ですね。

やっと気がついたんです!

きっかけは、古本屋で『書くことが思いつかない人のための文章教室』(近藤勝重著)をたまたまパラパラめくてた時でした。

ストーリーのメッセージ性を盛る表現ではなく、いかにかっこいい言葉を羅列するかだけにこだわっていたことに。

リズミカルで奏でるような美しい言葉を並べてたんです!この文章では読者がしらけて当然だと確信したんです。

そのような紋切り型(もんきりがた)表現では、よそよそしくて、読者の心に刺さらないというか、労力をかけた割にはスルーされちゃいますよね。「はいはいはい・・・んで?」みたいな反応で。

例えていうなら、
ステレオタイプで「レジ袋はご利用ですか?」「いつもお買い上げありがとうございました」「またのお越しをお待ちしております」と、無表情で対応するキレイなお姉さんのような感じ(しかも、手の平におつりを落とされる)

つまり、暖かみが感じられない文章(台詞や表現)になってたんです。ボク、今、何の話をしているかご理解できます?

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それぞれのシチュエーションに、一個一個表現を変えていたら、ぶっちゃけしんどいし、時間もかかります。だからいつも似たようなフレーズをテンプレートにして依存してたと思います。いわば慣用句依存症ですね。

これって、結構、小説書き初めのころの登竜門ではないでしょうか?

そこで何が美しい文章か、どうしたらありふれた言語表現にならないか?ということをボクなりに追求していきました。

突き詰めて考えていくとですね。やっぱりムダの少ない文章が美しいと思うんですよ。

具体的な方法としては、形容詞や副詞などの修飾語を可能な限り切り捨てるんです。

キャラクターが何かをしようとしてて、読者は、すでにそのキャラの想いと心を通わせているにも関わらず、ついつい干渉しようとする〝欲〟がわいてしまうものです。美しく飾ろうしたり、もっと盛ろうとするから、かえって白々しいですし、雰囲気を味わえなくしているんです。

はい。ボクは我慢が足りないんです・・・・蛇足ってやつです_| ̄|○

ですから、読者に情景をイメージさせましょう。

そこで、やっと今日の本題に入りますが、ありふれた表現を避けるには、描写する物事をよく観察することだと思います。

もしあなたの作品の言語表現の物足りなさ、味気なさを感じているなら、今からご紹介しますね。


少し分かりづらいかもしれませんが、全体から部分、部分から細部を見渡すことです。

・・・・といっても何のことやらで、どうすればよいか具体的じゃないですよね?

はい。ストーリーづくりは、自分探しであり、人間観察が大切だということをお伝えしたと思います。

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だからこそ、物語で演じるキャラクターの情緒的な事象を説明してはいけないのです。

つまり、あなたはもっと観察力を鍛えることで、作品の言語力表現をアップできると思います。

結論を申し上げると、、

観察力を身につけるコツは、
①価値観の異なる人と話をする
②選択を少なくする

まずは第一にあなたの周囲に「こいつは苦手だ」という人がいれば、たまに一緒にランチでもいきましょう。(流石にいきなりランチは気味悪がられるので、少しの間でもいいからダベったりとか)

ポイントは自分と違う意見を持つ人の話を〝少しでも理解してみよう〟と覚悟して聞いてみてください。

何故そんなことをしてまで?と思うかもしれませんが、自分で異なる視点を持つことには限界があります。あなたが得た膨大な知識に埋もれ、相手の真意が見えないからです。かつてのボクもそうでした。

ためらわず他人の力を借りましょう。これが人間観察には一番手っ取り早く、うってつけの方法だと思います。

あなたがわずらわしく思っている相手も真剣に話を聞いてくれたら決して悪い気はしないはずです。

そして二番目、選択肢を少なくすることですが、この内容はあなたが無意識に感じているストレスを和らげることです。

よく「俺ができないのは環境のせいだ!」と不平不満を言う人がいます。ボクは全くその通りだと思いますよ。はい。環境が悪いんです!

であればですよ?はじめから選択の少ない環境に身を置けばいい!という理屈です。

選択肢を減らすことで、物事の本質や新たな視点を発見しやすくなります。

例えば、
普段、あなたがお気に入りの着ている服も5着から2着に減らしたり、ネットニュースやお気に入りユーチューブ動画もできるだけ一つにしぼり選択肢を徐々に減らすとか。

溢れかえっている情報、ボクは創作の妨害電波(ジャミング)と呼んでいますが、一時的にミュートにする効果があります。自分と異なる価値観をもつ相手の先入観を打ち消せます。

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この2つのポイントを抑えてください。まんべんなくやっていく内に何か〝気づき〟が得られると思います。

その〝気づき〟はあなたオリジナル(核心)になります。物語の種になる可能性が高いです。

問題はその後です。その気づきを言語化させてアウトプット(メモるか話すか)してください。記憶をしなきゃやっても意味がないからです。

おそらく、あなたの内面が変わりはじめ、人間の情緒を深く洞察できるようになり、きっと豊かな表現を演出できるようになるでしょう。

そして、各エピソードシーンで何が適切な言語なのか取捨選択できるようになり、表現に磨きがかかります。

ボクは、どちらかというと小説家というより漫画家(ビジュアル系)寄りですので、どのような背景画を描けばよいのか、あるいは、どんなキャラクターの表情を描けば伝わるかを考えます。またコマの大きさや吹き出しの大きさも限られているので、キャラの台詞も極力、短くまとめられるように工夫してます。

小説も例外ではなく、重要なシーンで短く伝わる文章(描写)を施すのは同じ理屈だと考えてます。

本日は、ありふれた言語表現を避けるための2つのコツについて解説させていただきました。

まとめますよ。
まず異なる人の意見をよく聞くこと、そのために余計なことを考えないように選択肢を減らして、気づくべき本質をクリアにさせることです。

どうぞ良きアイデアに恵まれ、あなたの作品によい形で反映されていきますように。

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