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クライマックスの作り方

2019年6月23日

物語づくりで最初に考えるべきところは、入口(オープニング)ではありません。

出口(エンディング)でもありません。

出口一歩手前のクライマックスです。

クライマックスは主人公がピークを迎え打つ最後の晴れ舞台ファイナルステージです。

新作を企画するなら、まっさきにクライマックスシーンから考えることをおすすめします。

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クライマックスは、物語の山場であり、主人公は、目的を果たすための本編の総決算、ハラハラドキドキの集大成です。

「で?次は?どうなるの?で?次は?」

このようなページをめくり、その流れを、一気にひっくり返す大事件どんでん返し)を起こします。

いったい何を、どのように、ひっくり返すのでしょうか?

原則的には、主人公がゴール寸前で、大逆転が起きて、すべてが明らさまになります。

この刺激イベントをどんでん返しといいます。

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「ええええ?そうだったの?」
「まじでええええええ・・・」
「なるほどおおおおおお」

読者が主人公に感情移入してクライマックスまで読んできてくれたことをイメージしてください。きっとどのように行動し、どのように倒すのかに関心があるはずです。

その心理状態を理解した上で、バットエンドの方向へ誘導させてください。主人公が目的を果たせなくなるような、破局の大ピンチ(絶望状態)を入れて下さい。ラスボスを倒す力もないし、状況が最悪というシーンを演出させます。

ところが、
「実はこうでしたあああああああ!」という〝どんでん返し〟で形勢を逆転させるんですよ。

ここがポイントです!

もう一度言いますよ?

主人公がラスボスを倒すという結末を決めていたら、その逆方向へ引っ張ればいいだけです。

倒せなさそうだ
絶対に倒せない

・・・と読者に心理誘導させるだけでいいんです。

あるいは

どっちかな?
どっちなんだ?

・・・と思わせることができればお手の物です。

この演出がしっかり反映されていれば、作品としては半分以上は上出来だと思います。

そうするためにもクライマックスでは、主人公の勢力(味方)をどんどん減らしたり、足を引っ張り、大切なものをどんどん奪って、「これでもか」っていうくらいピンチの状況に追い込まなくてはいけません。

「うあああああ大変だああああ!」
「どうなるんだよ!これええええええ?」
「がんばれええええ主人公!」

そうです。物語史上最大の見せ場なんですから読者にはヒヤヒヤさせなくちゃ!〝倒せない結末〟の方向へ誘導させながらも、あなたは〝倒せる結末〟を最後まで隠しとおすことなんです。

最終ラウンドパートこれがファイナルステージ(クライマックス)です。

そして、この修羅場シーンを乗り越えるためのカギ(答え)は作者であるあなただけが握っています。

そのカラクリのことを伏線と呼んでいます。

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ボスを倒すためのとっておきの武器を決めておくのです。(スリーベースの③どのように?を決めていれば簡単です)

「あ!そうか!そういえばそうだった!なるほど!」
「主人公!いっけえええええ!倒せええええええ!」

そのとっておきの手段でラスボスにクリーンヒットして豪快に倒します。

スカッとさせ、読者を満足させてあげます。

どうですか?これが演出の正体です。作り手にとってこんな楽しいことはないですよ。でも作者って、ある意味残酷かもしれませんね(笑)

クライマックスの作り方の結論をまとめます。

①主人公の目的を阻む障害要素(アクシデント)を増やす。
②読者のマイナス心理を予測して、目的と逆の方向へ誘導し加速させる。
③誰もが納得のいく解決方法(武器や手段)を用意する。

ラスト解決方法と、結末を決めていれば、物語のピークの演出は難しくありません。

あとで、いくらでも障害要素(アクシデント)を継ぎ足せることができるからです。

創造力が抜群なあなたなら、それが容易くできるはずです。

その力の出しどころは、主人公を痛めつけつつ、ラスボスをやっつけるクライマックスシーン発揮してください。

クライマックスを作る上で一番大切なことは、創作前の3つの決め事の①誰②何故③どのようにの内、②の何故?が決まっていないと、パワフルなシーンはおそらく描けないです。

なぜなら、

あなた自身が知識を学んだり、経験したり、ある課題や問題に果敢に挑戦した結果、その瞬間どんな感情を抱いたのかが重要だからです。

そのようなリアルなエピソードの物語のバリュー(物語の種)が、クライマックスシーンと密接に連動していないと、創作意欲は続かないと思います。

次回は、出口(エンディング)の作り方です。お楽しみに!

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