魅力的な主人公を描くためのコツ
本日の結論から申し上げますね。
魅力的な主人公を書くためには、あなたの価値観(コア)を知るということです。
あなたの心に、基準になるものを見つけることです。
舞台設定も、その基準にできるだけ調和させていきましょう。そもそも舞台設定が主人公(あなた)とマッチしていない場合もあります。
舞台設定から考えても構わないですが、やはり主人公あってのストーリーですから、主人公をすっぽかして舞台設定を考えるっのて、後で意味づけする作業になる可能性がありますから、めんどくさそうじゃないですか。
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主人公の価値観に奇抜さを求める必要はないんです。あなたの価値観をキャラクターに反映するだけです。
素で勝負するんです。
かつてのボクもそうでしたが、同人活動をしながら出会う人の多くが自分で自分のことをよく知らない方が多かったんです。
もしかして、ご自分をあまり好きじゃなかったりしませんか?
自分で自分の強みや魅力を感じていないと主人公よりもそれを支えようとするサブキャラの方が好きになってしまうんですよ。
自分オリジナル(主人公)がわからないから、他人のすることに気がいきます。
でも、他人は所詮は他人で自分は他人にはなれないんです。
サブキャラを目立たせようと考えていると、主人公が影に隠れてしまうのと似ています。
主人公の目的(ゴール)があいまいにしていることは、自分の求める理想(目的)が決定されてないことですから、創作の長期化もしくは物語が完成できなくなります。
あなたは、主人公の何が好きで、何をして輝けるのかよりも、周囲のキャラの方に魅力を感じて、あなたが引っ張られている可能性があるんですよ。
結局、それは受け身だからです。アイデアが降ってこないか待っているだけです。受け身は結局、前向きなアイデアが生み出しにくいと思います。
「餅は餅屋」ということわざがあるように、結局、自分は自分です。
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ボクも主人公にパワーがないって思ったことが何度もありました。
その度に書いてて面白くないんです。創作が続かなくなるんですよ。
もし、物語がかけない、よく迷ってしまうのなら、あなたが基準となるもの〝価値観〟をしっかり探さないといけないと思います。
創作をしてて面白くないと感じたら、舞台設定とか展開の方法論より、まず主人公があいまいだと思った方がよいと思います。
創作前の3つの決め事の①誰?がはっきりしていないと、物語の母体骨が弱くてクライマックスやエンディングシーンまでたどりつけないんです。途中で頓挫しやすくなります。
何故かというと、キャラの目的はあっても理由や動機が薄いのから創作前からブレやすいんです。
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物語の主人公が、何をしたいのかわからないので、途中で描きながら迷ってしまいます。
書き出しのころ(初心者)は楽しんで書くのはよいのですが、何が本当の自分なのかを探す時期に来ているかもしれません。
まず、魅力的な自分自身(あなた)を書く!という覚悟や強い目的指向がないと魅力的な主人公、面白いストーリーは描けないと言っても言い過ぎではないです。ボクの経験上。
名無しくん
えええ?自分なんてダサいです!
名無しさん
かっこわるいですぅ!
わかります。
でも、一つくらいありませんか?
自分を書くのに自分のことを知らないと、読者の心に突き刺さらないんです。響かないし届きません。
〝価値観〟(コアを知る)とは、物ごとを評価・判断するときに基準です。
つまり、何にどういう価値がある!と自分の頭で考えはっきり物が言えるものです。自分スタンダードであり、物の語り屋なんです。
例えば、
もし、あなたの目の前に、かわいい女の子、かっこいい男の子がいて交流したとします。その時、あなたの彼女(彼)の判断基準は何か?ということです。
人を見る時、何をみて価値を決めるのか?ということです。
あるいは、ジリ貧で生活が苦しくなった時、国や世界に脅威がせまっている時、あなたは何を基準として行動するのか?その行動の価値は何か?です。少しだけリアルに考えてみてください。
基準がわからないままでは、魅力ある骨の太いキャラは描けないんですよ。考え方のルーツがわからないからです。
あなた(主人公)が何をどうしたいのか?を決めるには、
・何故あなたはそのように考えるのか?
・何故そのように行動をとるのか?
・何を信じてアクションをするのか?
という価値観(コア)が欠かせないものです。
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それは、あなたの中にあり、過去に起きた体験(トラウマも含む)がヒントになります。
あなたを応援してくれた親、兄弟、先生、恋人、対人関係のしがらみの中で何を学んできているかが鍵になると思います。
いつも何を基準にして、どんな選択をしてきたのか?
創作前の3つの決め事の③どのように?は後で構いません。
あなたの基準となるものは何でしょうか?
あなたの本質と価値観がわからないままでは、キャラクターがまだまだ弱いことになります。読者の心に響かせたりジーンとくる感動する面白い物語は生み出すことが難しくなると思います。(厳しく見積もってます)
そのキャラが理想とビジョンを指し示す強いメッセンジャーになるには、あなたの〝価値観(コア)を知ることなんです。
でないと脇役の方がどんどん強くなってしまい、主人公が隅に追いやられます。
よろしいでしょうか?もう一度申し上げますよ?
・草薙の剣のような炎の武器をもたせたり、
・異次元ワープ移動ができる能力があったり、
・テレパシーや透視能力があったり、
ギミックを魅せても読者は「だから何?」となります。読者が本当に求めているものは、あなた(主人公)が、何を信じ、どう選択しているか?オリジナルの生き方に魅力を感じるのです。
主人公(あなた)の価値観(コア)が定まっていますでしょうか?
細かい設定はギミックよりも、先に
・主人公の価値観があっての草薙の剣
・主人公の価値観があっての異次元ワープ移動能力
・主人公の価値観があってのテレパシー能力や透視能力
なんです。
極論を言えば、舞台設定は後付でも大丈夫です。
もしあなた(主人公)の価値観がわからなければ、舞台設定から、あなたの価値観を見つけることができるかも知れません。
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あなたが小説を書くにしても、漫画に書くにしても、キャラクターの設定用紙があるはずです。
メモ紙でも構いませんので、主人公の〝動機〟をまずは書き出してみてください。
もし言葉にできなかったり、言葉にすることが難しく、何とか書けたとしてもいまいちなら、そのストーリーや企画その物もいまいちだと思いますし、その先も「うーんこれでいいのだろうか?」とずっと迷いつづけると思います。
もう一度聞きます。その主人公(あなた)は何をしたいのでしょうか?その価値の基準を知らないと物語がブレてしまいます。
個人的な話になりますが、
ボクが学生時代に思い悩んでいた頃、ある工学系の先輩に「君には〝メートル原器〟がない」と言われた事があります。
〝メートル原器〟とは、1メートルの基準として用いられる元になる金属器です。
あらゆる物質は経時変化を起こしますが、メートル原器だけは変化しないんです。
板も、日光に当てたりしたら歪むみますよね?あなたがつかっている定規も、0.001ミリくらい日に日に縮んだり伸びたりするんです。
わずかな歪みが、日を追うごとに劣化していくのです。
ところが、メートル原器だけは微動だにしないのです。
先輩が言うには、
「あなたの心にメートル原器がないから、自分の考えや行動の元になっているものと照らし合わすことができない、だから、自分の基準、根っこを知ること、見つけること、探すことが大切なんだよ」
とアドバイスをされました。
当時、難しすぎていまいちピンと来なかったんですが、いわゆる、自分スタンダート(コア)を知らないから、やっていること、言っていることが次々に変わってしまうということでした。
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変わらない、変化がないものとは、例えるなら宝石です。
宝石は長い間、恒久的に大きさが変形することはありません。
だから宝石には価値があり、魅力があり、人々はお金を出してでも買おうします。
作品も同じです。あなたの魅力(宝石)を見つ出すことです。
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身近な人に聞いてみてもいいですよ。「自分ってどこが魅力?」って。笑
さすがに、いきなり聞くと驚かれるでしょうし、あなたも恥ずかしいかもしれません。でも、あなたを他者からみている自分というのは、まぎれもない主人公(あなた)の素のままのキャラクターなんです。
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そそっかしいところはあるけれど、一生懸命だね!と言われたら、それが、今から描こうとしている主人公だと思います。ありのままでいいんです。
「いや!私はそんな人間じゃない!」と拒絶するかもしれません。
鏡の法則ってご存知でしょうか?自分の人生に起こる問題の原因は、すべて自分自身の中にあるという考え方です。
短所と長所があるから物語が作れるし楽しめるんですよ。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
キャラづくりには絶対欠かせない内容だったので、強めに書いてまります。ちょっとグサっときたらごめんなさい。m(_ _)m
ぜひ主人公のキャラづくりの考え方の参考にして見てくださいね。
あなたの創作を応援してます。
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