メインストーリーとサブストーリー
あまり聞き慣れない言葉かと思いますが、メインストーリーと、サブストーリーを一つの〝木〟に例えると・・・
メインストーリーは〝幹〟
サブストーリーは〝枝〟
とお考え下さい。
まず、この大枠を知っておくことで相関関係が整理されてストーリーが作りやすくなるでしょう。
さて。ここで優先的に考える順番は、まずメインストーリー〝幹〟からになります。
あなたは主人公を通して何を表現したいですか?そこが一番の問題です。
つまり、物語の結末(落し所)を考えていないと創作を頓挫させてしまうからです。
読者に、何を伝えたいのでしょうか?
「ラスボスを倒してスカッとさせてやりたいです」
「恋心を熱く表現して感動的なシーンを描きたいです」
「強くてかっこいいキャラクターを演出させたいです」
はい。つまり、ラスボスモンスターとは主人公のバトルですよね?
恋心を熱く表現したいとは、告白シーンを描きたいんですよね?
強くてかっこいいキャラクターもバトルですよね?
つまり、勝つか負けるか、恋人が告白をOKするかNOか?
これは物語のクライマックスシーンであり結果なんですよ。
クライマックスシーンの表現と、物語の結末の表現は別個に考えてください。
主人公には目的(ゴール)があり、対立と葛藤を経て達成をすれば、物語が終ります。
どのような終わり方をするのが〝結末〟で、主人公がゴールを達成させるためにクライマックスまでのプロセスが、メインストーリーなんですよ。
つまり、目的(ゴール)に向かうことで生じる葛藤や対立する過程(ドラマ)を描いていくのがメインストーリー〝幹〟なんですよ。
このメインストーリー〝幹〟(母体骨)を支えているのが、サブストーリー〝枝〟なのです。
先程、〝結末〟を少し触れましたが、そもそも物語のオチ(あなたの中心的テーマ)がないとストーリーの幹も枝も弱くなります。
関連記事:創作前の3つの決め事
さて。話を戻します。
メインストーリーは主人公がラスボスを倒すまでのお話です。
で。サブストーリーとは何か?
主人公が目的を果たすための条件(キーマン・ターゲット)を集めるストーリーです。
もう、おわかりでしょうか?
もしサブストーリー〝枝〟を先に細かく作りこむとどうなるでしょうか?
あとあと枝を幹にくっつけるための不毛な作業に悩まされますよ、っていうことです。
ですから物語づくりは、まず先に主人公に目的(ゴール)を決めましょうね。
ちなみに〝終わりのない答え〟や〝結末がわからないまま〟の方が楽しく創作できる、という作家さんを時々みかけますが、ボクが提唱している方法では役立てないと思います。
というのは、結末はあいまいにして、主人公の赴くままに委ねて、面白い物語は作れません!とは申し上げにくですが、ボクの経験上、かなり迷路にハマる確率が高いと思います。
何故かというとですね。
物語の矛盾(エラー)を避けるために、後付けをすることを理由に、無駄にキャラクターを増やしかねないからです。
そこまでくると、すでに雪だるま式ループが始まっているので警戒が必要です。
参考記事:登場人物の増やし方と連結方法
結論を申し上げると、
メインストーリー(主人公とラスボス)より、先にサブストーリー(サブキャラなど)を作りこんでしまうと、迷路にハマって貴重な創作時間を使う上に、面白くなくなるということなんです。
枝があって、幹があるのではなく、幹があってこそ枝があるからです。
・・・いうなれば、種があって、根があって、幹があって、枝があるワケじゃないですか。これが自然の流れですよね?
ストーリー全体を見渡した時、〝不格好な盆栽〟ようなものが出来上がってしまう悲劇は、あなたに味合わせたくないので、繰り返し言いますよ。
①〝枝葉〟に気にとられていないか?
②メインの〝幹〟が手薄になっていないか?
さぁ、是非もう一度、あなたの作品を、俯瞰視してみてください。
物語を〝木〟に例えると、メインストーリーは〝幹〟です。その幹なしに枝(サブストーリー)をつくると物語が崩壊する確率が高まります。
では最後にもう一つ。
サブストーリーのアイデアが、どうしても先に浮かんできてしまうあなたに、少しだけアドバイスをしますね。
サブストーリー(枝)は、物語本編とは関係がないものとして、いったん横に分類することを意識しましょう。
物語本編を作るためのアイデアではなく、アイデアそのものとして別個に振り分けるのです。
参考記事:着想したら〝間〟を置く
そして更に、サブストーリーのアイデアが思いついたら
・シチュエーション
・パターン
いずれのどちら側かを確認してアイデアの引き出しとして準備することをオススメします。
関連記事:シチュエーションとパターンの違い
枝のアイデアが思い浮かぶと、ついつい葉を生やしたくなる(イメージがどんどん浮かぶ)のは、あなたに才能(多動力)があるからこそです。
関連記事:フライング防止テクニック
このブログの〝はじめに〟でご紹介したように、あなたは力の入れ方と手順を知らないだけで、次々と思い浮かぶ、溢れんばかりの情熱と創造パワーがあります。
それを活かしましょう!
このような、メインストーリーとサブストーリーという全体像や構造をご理解いただき、物語を構築していただけたら嬉しいです。
今日も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
関連記事:ストーリーとサブキャラの紐付け
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