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蓄えたアイデアを有機的につないで、必要な時に引き出すコツ

2020年8月31日

アイデアマンの頭脳システムの謎

面白いストーリーを描き続けられる人は、探究心が強いことと、想像力や発想力が豊富です。特に物事を鵜呑みにしないで思考する習慣も兼ね備えています。

そもそもアイデアを出す人(アイデアマン)の脳の構造、頭の中でどのような処理が行われているか興味ありませんか?

アイデアマンと呼ばれる人というのは、

①Aという情報(知識を得る)を聞く
②Aを元にして複数の関連性のある情報を引っ張り出だす
③引っ張り出した情報を元にして、各関連性を検討する
④知り得たAという情報を軸として関連性のある情報を
 →比較して検討する。
 →優先度をつける。
 →共通項を洗い出す。

記憶しているデータと、新しい情報を結び付けたり、比較し、しかも同時進行でイメージしています。

東大へ行く人は、1の情報から10を学びインプットしています。

いやーっ!参りました!これ、絶対にボクには真似はできません!無理です無理。本気で羨ましい限りでございます。笑

知り得た情報から、既知の情報の関連性までも瞬時に想像して、それを平気な顔をしてやってのけてしまうのがアイデアマンなんです。

ところが、アイデアマンと呼ばれる人は、決して記憶容量が大きいのではないそうです。
どういうことかというと、

⑤それらの情報から「Aの先にありえそうなこと=B」を予測する
⑥Aから発想した「B」を元として、それを更に複数の関連性のある事象を情報網から引っ張り「③」に戻って繰り返す(反復させる)

地頭が良いと呼ばれている人は、情報が常に紐づけされているので、結果として覚える負荷が少なくて、

「あの人は色々知っている」
「すぐに色々出てくる」


という印象を周囲から持たれやすいようです。

地頭がよい人は、新しいこと覚えるときにも
「前に知ったアレと似てる……」
「前に知ったこれに関連している……」と、

過去の情報と合間縫り、補完しあっています。
つまり、知るための労力も少なければ、記憶に定着させるための労力も少ないらしいのです。

だから、いつも平気な顔をしているんでしょうね。そう。つまり、アイデアマンは省エネなんですよ。

このような思考システムで、自然且つ、より有機的に繋がりのある知識が蓄えられるし、合理的にインプットされていくわけです。腹立ちますよね?

ボクの処理能力は、彼らのようには優れてはいないので、情報処理・情報整理能力の精度を高めるにはどうしたらよいか?を考えてきました。

必要な時に、必要な情報が取り出しやすいように、工夫していくのも作家のお仕事だとボクは思っています。

関連記事:ブックマークについて

アイデアに優先順位をつける

さて、前置きが長くなりましたが、ここからが本題です。

いかにすれば、このようなアイデアマンに近づけるかをボクなりに検討をしてみました。

以前、アイデアの出し方の方法で、マンダラートをご紹介したかと思います。

このマンダラートという発想法は、人間の脳の伝達信号(シナプス)と似た構造で、アイデアを放射線状に筆記開示することで、脳にインプットされやすくなります。

かの有名なマインドマップと類似している思考法です。

ところが、これだけだと欠点があるんですよ。

というのは、アイデアを広げていく分にはうってつけの方法なんですが、優先順位をつけることには適していません。

いつも、作品作りの障壁となるのがこの優先順位です。

優先順位をつけずにアイデアが出しっぱだと、不必要な情報がどんどん膨張して、何から手をつければ良いか分からない、何をやろうか?と考えているだけで時間が過ぎていきます。

ひどい時には情報が劣化して、企画自体がポシャったり、ドロンしてしまいます。

関連記事:頓挫させない方法と対策

ですから、ストーリーのアイデアに優先順位をつけて情報を整理する習慣をつけていくのは欠かすことはできないと思います。

優先順位をつけるコツは、物語(ストーリー)を軸に、要点価値の度合いです。

今、あなたが物語を新しい企画をはじめているとして、
読者に伝わりやすさ、わかりやすさ要点が出揃っているのか?いわば、要点度が高いアイデアか?ということです。

そして、自分(作家サイド)にとって価値が高いアイデアかを分類していきます。あなたにとって価値あるアイデアか?ということです。

つまり、

要点度とは、読者にとってわかりやすい物語の構成になる必要なデータ(客観)
価値度とは、読者に対してあなたが届けたい価値や想いのデータ(主観)

マンダラートで出しまくったアイデアを、
まず第一に要点度が高く、第二に価値度が高いアイデアから確保していきます。

価値より、要点が優先される理由は、ストーリー作りはわかりやすさが必須だからです。その次に面白さなんです。

価値が優先されると、わかりずらい物語(ストーリー)なのに、「この作品は面白いから読んでくださいね!」と読者に求めている状態です。

作家は、自己主張と共に、他者が理解しやすい構成が必要です。どんなに面白いアイデアでも、プロの作家さんは読者の目線で理解できるかどうかを常に視野に入れています。

つまり、

①要点度が高い+価値度が高い
②要点度が高い+価値度が低い
③要点度が低い+価値度が高い
④要点度が低い+価値度が低い


・・・という順番でアイデアを選抜していきます。

時々、あなたの中で、要点度が低いのに価値度が高いアイデア(③のような)が優先されている場合があるので、複眼で見極める必要があります。

優先順位を意識して不要なアイデアは捨て、必要なアイデアだけを取ります。そのためにも仮説を立ててみてください。

例えば、
AというアイデアとBというアイデアを比較した場合、物語(ストーリー)に当てはめたら、どちらがわかりやすいか?あるいは、AとBを融合させた場合、わかりやすさと面白さに相乗効果が起こらないか?Aを採用した場合、ストーリーの内容が薄くならないか?Aを補充させるためのB以外のアイデアはないか?など。

物語(ストーリー)を軸として、アイデアを取捨してみましょう。

関連記事:着想で迷った時にする事(進行中)

アイデアからストーリー構成力のUP

優先順位が固まれば、次は物語全体のアウトラインを考えていきます。

アウトラインを組むことで、ストーリーの構成力が身につくと思います。

この物語は面白いです!と叫んでも、まったく説得力がありません。

興味を抱かせるための創意工夫が必要です。

面白いアイデアを活かすための構成力です。構成力がないと、いきあたりばったりとなり、読者にいまいち伝わらりずなくなります。

今、どの辺りのお話なのか、どこをどのように進めて行こうとしているのか作家自身もわからなくなります。

アウトラインが固まっていれば、迷いは少なくなります。

がっちり、固めろとまではいいませんが、方向性や大筋もないまま、勢いに任せて見切り発進すると、必ず迷走します。

アイデアが無作為に点在している状態から、軌跡を辿り中心軸(テーマ)へ戻すことができるマンダラートは、とても役立ちますよ。

AやBというアイデアに、何故たどり着いているのかがすぐにわかります。情報ツリー(筆記開示されたアイデアメモ)を見れば、瞬時に記憶をたどることができますし、効率よくアイデアを引き出したり、AというアイデアとBというアイデアを比較検討できるようになります。

ボクは、天才とか地頭が良いと呼ばれる人ではありませんが、マンダラートやブックマーク、アイデアストックという独自で物理的なサポート環境を作っているので、創作のパフォーマンスはかなり上がったと思います。

見える化しているので、比較や検討して、導き出されたCというアイデアが、更にAとBの情報が紐づけされていき、脳に反復されるので、どんどんインプットされていきます。

そのようなアイデア整理を習慣化させることで、膨大な情報量に対して、補完して備蓄することができるようになります。

創作ストレスの元になる迷いをわずかでも取り除けますように健闘を祈ります。省エネルギー且つ、効率的で良質なアイデアを出力する。そんな創作ライフを是非、楽しんでみてくださいね。

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

あなたの創作を応援しています。

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