作品タイトルの付け方|考えるタイミングと間接的タイトルの作り方

2019年7月7日

さて。本日の結論です。

①作品タイトルを考えるタイミングは、創作前の3つの決め事を決定した後

②つけたタイトルは仮決め(一時保留)にする

③タイトルの確定は、物語の肉付け作業を行いながら案を出す

当たり前なんですけど、いずれタイトルは必要になりますよね?

前回の記事、作品タイトルの付け方では、間接的タイトルが有効だということでした。

今回はさらに深掘りして、

①間接的タイトルの付け方
②作品タイトルを考えるタイミング
③タイトルを正式決定する時期

についてご紹介します。

間接的な作品タイトルは「スリーベース」から連想する

まずは、間接的タイトルの付け方からです。

あなたがスリーベース〝この話はこうだ〟という要約文を固めていたなら、①誰が?②何故?③どのように?の3つのキーワードから、タイトルを連想してみてください。

①誰→主人公の名前をなるべく使わない
②理由→別の言い回しにする
③どのように→結末をイメージさせないようにする

このように考えると、タイトル決めで迷いにくくなります。

きっと創造パワーが強いあなたなら、タイトルをしぼり出しやすいでしょう。

作品タイトルの付け方を「桃太郎」で考えてみる

言葉だけだとピンとこないと思うので、誰もが知っている「桃太郎」でやってみましょう。

スリーベースはこうなります。

①誰が→桃から生まれた少年
②何故→村から奪われたものを取り返すため
③どのように→道中で仲間を集め、鬼の島へ攻め込む

ここから連想します。

例えば
①は「桃太郎」という名前を使わない。
すると「桃の子」「拾われた子」「村の宝」などが出てきます。
②は言い回しを変える。
「仇討ち」ではなく「返してもらう約束」「貸しがある」などです。
③は結末を匂わせない。
「鬼退治」と書くと勝つ話だと分かってしまうので、「片道の船」「きび団子三つ」くらいに留めます。

組み合わせると、

『きび団子、三人前』
『鬼ヶ島へ、片道』
『桃から来た子』


といった案が出ます。

いかがでしょう。

直球の『桃太郎』よりも、中身が気になりませんか?

これが、間接的なタイトルの力なんです。

もう一例、「シンデレラ」なら、
①継母にこき使われる娘
→「灰まみれの娘」
②舞踏会に行きたい
→「一晩だけの外出許可」
③魔法で着飾るが十二時に解ける
→「零時の約束」

『十二時までの魔法』
『ガラスの落とし物』
あたりが候補になります。

コツは、三つ全部を盛り込もうとしないことです。

どれか一つ、あるいは二つの組み合わせで十分。

欲張ると説明文になってしまいます。

スリーベースが決まっていないなら、タイトルを先に考えない

もし、スリーベース(ストーリーの要約文)が決定されていない状態であれば、あなたは、何を書きたいのか、まだよくわからない状態だと思います。

いわば、よくわからないのに、物語を書いている状態です。

ということは、作品テーマ(あなたのエッセンス)や、物語の骨格がわからない状態であるのに、タイトルを先に考えても混乱の元になります。

だって、タイトルを決めるために物語を書くわけじゃありませんから。

物語のあらすじが先にあって、タイトルがあります。

ここはボクも強くそう思うところです。

順番が逆になると、

「このタイトルに合う展開は何だろう」と探し始めてしまうからです。

たとえば先に『最後の手紙』と決めてしまうと、手紙を出す場面を無理やり作ることになります。

本当はメールでも電話でもよかったのに、です。

タイトルが邪魔して、物語を困らせてしまうんですね。

ですので、

①誰が
②何故
③どのように

この3つのフレーズを先に決めてから、タイトルは後からのんびり考えましょう。

関連記事:創作前の3つの決め事

いいタイトルが思い浮かんでも、まず「間」を置く

さて次に、間接的タイトルが思い浮かんだら、とりあえず保留にしましょう。

必ず〝間〟を置きます。

仮決めなので、極端なはなし、タイトルは適当でもいいんです。

あなたが執着しないくらいの気持ちで大丈夫です。

「とりあえず」という感じがポイントです。

タイトルを仮決めする一番の理由としては、本編作業で〝肉付け〟していく内に、伝えたいことが変わるかもしれないからです。

物語の肉付けや、キャラの言動が際立ってくると、よい意味で思考がぶれ始めるんですよ。

書いているうちに脇役が勝手にしゃべり出したり、想定より友情の話になっていたり。

この現象、経験のある方は多いはずです。

その〝思考のぶれ〟を活かしたいところですが、タイトルがガチガチに固定されていると、あなたの自由な発想やイキイキさを殺してしまいます。

「タイトルに合わせなきゃ!」いわば〝〜ねばならない意識〟に縛られます。

枠組みに支配されているとモチベーションを落としやすいので、仮決めにしておきましょう。

私のおすすめは、仮タイトルをあえて味気なくしておくことです。

『仮・兄と妹の話』

くらいでいい。

かっこいいタイトルをつけてしまうと、人間どうしても惜しくなって守りに入りますから。

関連記事:間を置く習慣|創作で良いアイデアが浮かんだら一度止まるとストーリーを面白くする

作品タイトルを正式決定するのは「三分の一」が見えた頃

さて次に、いつ正式決定したらよいか?という問題です。

もちろん、連載してしまうとタイトル変更は難しくなります。

これは個人差がありますが、ラフの段階でチャプター(話)が全体の約3分の1まで進み、結末のイメージがはっきり出てきた頃に、本ちゃんのタイトルを真剣に考えて、正式に決定したらよいと思います。

なぜ三分の一かというと、この地点で二つのものが揃うからです。

一つは結末の手触り。

もう一つはその作品特有のキーワードです。

書き進めると、自分でも気づかないうちに、繰り返し出てくる言葉やモチーフが現れます。

何度も登場する場所、季節、小道具。

それが、そのまま最良のタイトル候補になることが本当に多いのです。

序盤だけでは、この「繰り返し」がまだ見えていません。

逆に八割まで書いてしまうと、今度は作品を客観視しづらくなります。

三分の一は、その両方をクリアできる地点なんです。

作業に着手して勢いがついているはずでしょうから、きっとよいタイトルを思いつくのではないかと思います。

関連記事:作品タイトルの付け方

作品タイトルを決めたら、同じタイトルがないか検索する

そして、おまけです。というか、結構、重要だったりします。

今はインターネットで、あなたのように作品を配信している方が多いので、自分が考えたタイトルがバッティングする可能性があります。

念のため、ググることをおすすめします。

検索のコツとしては、タイトル単体だけでなく、

「タイトル+小説」
「タイトル+漫画」

などで調べること。
さらに、同名の有名曲や映画がないかも見ておくと安心です。

完全に同じ作品名が存在しても法律上すぐ問題になるわけではありませんが、検索で自分の作品が埋もれてしまうのは、読者に届けたい側としては純粋に損ですよね。

その意味では、

「検索したときに自分の作品が見つけやすいか」

を最終チェックにしてしまうのも一つの手です。

せっかく生み出した物語です。

見つけてもらえる名前をつけてあげましょう。

まとめ|タイトルは「物語を決めるもの」ではなく「物語から生まれるもの」

作品タイトルを考えるときは、最初から完璧な名前をつけようとする必要はありません。

まずはスリーベースで物語の骨格を決める。

そこからタイトルを連想し、いったん仮タイトルとして保留する。

そして物語を肉付けしながら、作品にしかない言葉やモチーフが見えてきたところで、正式なタイトルを決定する。

この順番なら、タイトルに物語を合わせるのではなく、物語からタイトルを生み出すことができます。

タイトル決めで迷ったら、ぜひ一度、タイトルを考えること自体に〝間〟を置いてみてください。

あなたの創作を応援してます!

関連記事:キャラの名前の付け方