物語はドラマ曲線を描く
いつも創作お疲れ様です。
今回は、物語の木で例えると、物語の〝葉〟の部分についてご紹介します。
要するに、ストーリーをいかにドラマティックに盛るか?ですが、このドラマティックとは、人間関係の中で引き起こる感情表現と行動表現のことを指しています。
ただし、この感情表現と行動表現とは、キャラクターの個性ではなく、性格の種類によって異なってきます。
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巷では良く耳にする〝多様性〟という言葉ですが、まさにこの性格の多様性と、人間関係の縺れやこじれさせるシチュエーションを描くことで、豊かなドラマ曲線を描くことができるようになると思います。
この辺は、創造力のあるあなたが得意としているところかもしれませんね。
つまり、キャラの個性は、キャラの性格がベース(土台)で台詞や行動を彩り、その個性と個性のぶつかり合いによって、ストーリーに揺らぎを与え、新たなエピソードを波打つことができると思います。
では曲線(カーブ)とは何か?ですが、ボクが思うにトライアルアンドエラーパート(試行錯誤)のレールに乗って起こる感情の起伏だと考えております。
平たく言えば、喜怒哀楽ということになりますが、それを読者に向けて、わかりやすくデザインするのが、トラップ・シチュエーションとトリガー(引き)が要となります。
しかしながら、キャラの表現をデザインするというのは、そう単純じゃありません。
〝人間臭さ〟〝人間らしさ〟〝人間味〟を文章や絵で表すというのは、人間が持つ8大感情を、ストーリーに絡ませて自由自在に操ることに他ならないからです。
ストーリーの構造・設計部分のハードの部分と、人間味を表現するソフトな部分を、うまくブレンドさせるといったものですが、それができれば創作が楽しいものとして変わるはずです。
あまり難しく考えないでください。あなたが悩まないポイントですが、キャラの〝感情〟が物語を牽引しているということだけ抑えておいてください。
この人間臭さの根っこの部分が〝感情〟なのですから、人間の感情をまず知ることです。
そこで、心理学者、ロバート・プルチックの『感情の輪』について少し触れておきましょう。
キャラ(人間)の感情すべて理解しなくても基本感情8つを抑えていれば大丈夫です。
喜び
↓
信頼
↓
恐れ
↓
驚き
↓
悲しみ
↓
嫌悪
↓
怒り
↓
期待
↓
※繰り返す
この8つが、サイクル(輪っか)になっているんですよ。
もう少しわかりやすくしましょうか。
4つに絞って、図で表すと・・・
喜び
↑
怒り← →恐れ
↓
悲しみ
上記のように、喜びは悲しみの反対であり、怒りは恐れの反対なんですよ。(表裏一体・瓜二つとも言えるかも)
つまり、感情の輪を対極線上を意識すれば、シチュエ-ションギャップのヒントが見つかるかもしれません。
面白いことに、喜び(黄)、恐れ(緑)、悲しみ(紺)、怒り(赤)と、ちゃっかり着色されています。
因みに、ボクはDTPデザイン専門職なので、色彩学CMYKの色相環チャートの補色関係を学んでいたのですが、この感情の輪の配色が、ほぼ一致していたため、個人的には覚えやすかったです。
以上、基本感情を元に、シチュエーションや刺激イベントを配置することで、キャラクター同士の関係のもつれ・こじれと言ったドラマ曲線(感情表現と行動表現)を描けるようになるでしょう。
ただし、やたらめったらキャラの感情や行動を奮発させてよいワケではなく、冒頭で申し上げたように、あくまで、物語の〝葉〟の部分ですので、ボクが提唱する、ストーリーづくりの要約文を意識することが大切です。
この3つの土台(①誰?②なぜ?③どのように?)を構築しているなら、キャラの感情によって物語全体ブレることはないでしょう。
いかがでしょうか、個性豊かなキャラクターの言動がストーリーを彩り、ドラマティックで素敵な作品が仕上がりますようにお祈りしてます。
あなたの創作を応援しています。
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