嫉妬しない方法
人は、色々なものを見たり聞いたりすると、比較しますよね。
場合によっては、やる気が失せます。
比較という行為は、本来、作品のクオリティーを上げるためのもので、二者択一で良し悪しを判断する材料であって、アートではなくクリエイティブな領域で使われます。
ところが、人には感情があるので、比較する行為によって自分の作品と、他人の作品の良し悪しに注目してしまいがちです。
力を競い合うスポーツ世界なら〝ライバル関係〟は成立するかもしれませんが、個人的には芸術分野には適さないと思っています。
作家さんは、情熱・熱血・ストイックな方が多く、物事を主観(単眼思考)的に捉えるからこそ、奇抜な発想とアイデアを表現できます。
しかし、同時に冷静に物事を捉えて能力が欠けている、とまでは言いませんが、つい、他者と比較して、自分を過小評価したり、自己批判つなげやすいのです。それはそれでいいのですが、過度はよくないということです。
よい意味で自分の実力を疑ったりすることはプラスにはなります。
でも、悪い意味での比較は、妬んだり、イライラしたり、作品づくりのパフォーマンスの低下につながります。
つまり、
比較=嫉妬する=創作意欲のブレーキ
身近な友人関係でも、必ずしも長期に渡って続けられるとは限りません。人の心の中には、さまざまな渦をまいています。相手の幸福を考える気持ちと同時に嫉妬心もあるからです。
よい性質を認めると同時に、欠点を探して指摘しようとする焦燥感や不快感が発動しています。
ネットを通して、知らない同業者(同じ作家の道や職を目指している人)を直撃すれば、なおのこと作家にとって嫉妬心は激ヤバな強敵といえるでしょう。
この強敵に打ち勝つための方法がないか?と考えてきました。
まず、嫉妬そのものや、嫉妬心が発生するしくみから考えていきましょう。
嫉妬はフランスの哲学者ダランベールが
人は正当に所有すると考えている人間、または、その愛情を奪われ、または奪われる可能性に対して嫉妬する
ジャン・ル・ロン・ダランベール
と定義されています。
このような嫉妬が、人間関係に限らず、作品の評価が著しく否定される感覚に陥りやすいのは、正常なものか病的なものかという区分けをすることは難しいですので、まず、嫉妬が発動する仕組みについてズブズブ洞察してみます。
まず、あなたが人間社会(大海原)に、放り出されたことをイメージしてください。
人間が生み出す体系には、絶対的なものはなく相対的なものばっかりじゃないですか。
簡単に申し上げますと、つまり
あなたの上には、五万といるし、下にも五万といます。
あなたがどの位置に居ても、上には上で果てしなく・・・。下には下で果てしなく・・・・
あなたが、上がっても下がっても、世界は相変わらず相対的ですしずっと続きます。
・・・ということはですよ?
比較する行為自体には、価値もなく意味がないじゃないですか。
比較するなら、比較する目的が必要になることの方が大切だと思います。
・・・で、何のために比較するかを、よくよく考えていただきたいんです。
人は自分のランクや立ち位置をはっきりさせて安心したいのではないでしょうか。
つまり、あなたは自信をもちたいんですよ。自分が所有していた気持ちが奪われる(危うくなる)ことで、比較行為という競争本能が働いてしまうんです。
嫉妬の発生原因は、自信を持ちたい!これがボクの見解です。
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で。もう少し突っ込んだ話をしますと、
立ち位置(ランク)を確かめ〝自信〟を持つために比較をしますが、ぶっちゃけ人の失敗談を好みますが、他者の成功には魅力を感じないものです。
よっぽど身近で頑張っている人、心から受け入れているものでないかぎり、祝福してあげれないことは自己中心ではありません。
ただし、この心理自体、他者を自分を下に置いているわけだから、自信が持てるわけがないんです。
で。いかに自信をもたせていくか???ですが、・・・その前に、ちょっと余談になりますが、焦りについて話しておこうと思います。
嫉妬というのは、これまでにあなたが、誰よりもすばらしい作品をつくろうと思い続けてきた反動からくる感情だと思います。
でもですね。ここでちょっと見方を変えてほしいのです。
あなたの強い嫉妬心は、努力の賜物ですし勲章だとお考え下さい。焦らなくても、すくすくと順調に成長してきているのですよ。
そりゃボクも何度も凹んでます。
自慢じゃありませんがボクは感情の起伏が激しいのですぐにズタボロになっておりました。
相手の作品が自分よりも優れていたり、これはいいアイデアだと思ったことが、先を越されていたら自分の作品に目も当てられなくなります。
上には上がいるし、比較したらキリがありませんよね。
それよりも、あなたが、なるべく多くの作品を生み出すためのパフォーマンス維持の状態にさせる方が大切だと思います。
そう。ボクがあなたに一番お伝えしたいことは、嫉妬をしないための具体的な方法論ではなく、
嫉妬心をどう捉えて、いかに向き合うか?です。矛盾しているかもしれませんが、それが結果的に嫉妬心からの支配から逃れる方法だと思います。
・・・とはいいましても、時にはショックが長く尾が引いて、創作の支障をきたすほど虚しさや悲しみに打ちひしがれることもあるでしょう。
それはすなわち、あなたはかなりの努力を積んできた、という証しですよ。
でなきゃ、落ち込みもしないわけです。
落ち込んだり心の痛みに耐えられそうにないから、見ざる聞かざる知らざる、ということではありません。
外界の情報を遮断するとアイデアや発想が乏しくなりがちです。ならば、どのように嫉妬心を対処すればというお話になります。
そもそもですね。嫉妬しても、うらやましいと思っていてもいいんですよ。
恥ずかしくなんてありません。普通です。
ただし、嫉妬心を抱いた後が問題になると思います。
その問題の答えは、、、
創作マインドを崩されないようにするだけです。
作品に限らず「あの人がいい」、「この人がいい」という状態は
「どうせ私なんて」、「俺なんて」という理由や意味づけをさせて、「できない自分」というレッテルを貼っているから、自分は努力が報われない!という思考に堕ちていると思います。
誰だって、主人公になれるのに、自分で自分を脇役にしてちゃっているのかもしれません。だってその方が楽なんですもん。
見る軸が自分ではなく、他人の軸に合わせてしまっているんですよ。
あなたは、どんなストーリーを描きたいのでしょうか?弱い自分を描きたいならそれでもいいでしょう。ですが、物語には時系列があり、あなたの軸が弱いままなら読者も共感はされないと思います。
つまり、他人が軸になっていると、自分の作品が、みじめな物語に感じですし、面白い物語を描くことが困難になるでしょう。
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物語に登場する主人公とは、できなかった自分(弱い私)からできる自分(強い私)へ変わる過程を描くのであり、あなたも惨めで弱いままの自分で終わらせたくないですよね?むろん読者もあなたの物語を追うことはないでしょう。
続きが見たくなる物語とは何でしょうか?それは、あなたの作品をまだ見ぬファンが求めているニーズだとボクは思うのです。
イライラ、怒り、悲しみ、自己卑下、余計なものはいりません。創作マインドを保つのみ!すべてそこに集中させてください。
ちなみに、自分の意志以外のものごとや他者のことを、心理学では外界という呼び方をしています。
他者とは、血縁云々を含む親や愛する人(恋人)も含みます。
その外界をすべてとっぱらったら、あなたの意志(マインド)しかありません。
あなたの意志は完全オリジナルで、まっさらな白紙の状態です。
コロコロ変わらないものを探して見つけてください。
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しかし、横やり情報(ジャミング)が入り、あなたの意志とは関係なく歪曲されていきます。
とりわけ厄介な嫉妬心はマインドを強く揺さぶります。
そんな時は、ゴム人間のように「ビヨヨヨーン・・・」と元の形に戻る状態をイメージしてください。
創作マインドが揺り動かされる原因は、良し悪し関わらずありとあらゆる五感情報です。
五感は防ぐことも、なくなることもありませんし、そもそも生きて行く上で必要なものじゃないですか。
今日の結論として、創作マインドを崩さない方法とは、
五感を深くキャッチしないことです。
視界に入ってくるもの
聞こえてくるもの
美味そうなもの
触れるもの
すべての感覚をミュートに近い状態をイメージします。
関連記事:世の流れと自分
それを判別する方法は、あなたの意志や目的に対して
プラスになっているか?
マイナスになっているか?
だけを基準にして判別してみてください。
つまり、気分が良いか悪いかです。
誰かに聞くのではなく、今のあなたの気持ちに重きを置いて、自分がどう感じるか、どのように感じているか、自分の意志に注目してください。
自分にとって今
何が必要か?
何が不必要か?
をクールに切り分けるんです。もちろん人間関係をバッサリきってはいけませんよ?
あなたの個性と良いところは残して深くキャッチしないという意味ですから。
この記事を読んでいるあなたに申し上げたいことは、あなたの情熱はものすごいパワフルなんです!でも、その能力以外にも、不必要なものを切り分けるクールさが求められている時かもしれません。今!
また、創作マインドを低下させているのは嫉妬心だけでなく、あらゆる事情が重なって自分で追い込んでしまっている可能性もありますので、スランプ状態の時は、こちらの記事もどうぞ!
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同人として、互いに楽しく創作するために乱されないマインドづくりを構築しつつ、最高のパフォーマンスが発揮されますように!
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
あなたの創作を応援しています。
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ちなみに
ボク個人的な話になりますが、自分よりも優れた作品を見たら「その作品を更に良くするためには?」「さらに改善する箇所は?」と見方を変えています。
そして「まだまだ自分はダメだな」と落胆してしまう前に「自分が描きたいと望んでいるものが目の前に現れてありがたい」と自分に言いきかせています。
基本は凹んでいますがね・・・・
だって、既に自分が頭に思い描いたものが形になっているので、その作品は自己分析にも使えるからです。
この他者作品にあって、自分にはないものです。
ないものが分かるって、結構、ありがたく感じませんか?
しかし、ギアを入れずに車のアクセルを踏むような葛藤もあります。
「こんちきしょおおおおおおおお!」
「結局、弱肉強食の世界じゃねええかよおおおおお!」
「オレは死ねええええええええ!」
などと。
いくら心の中で泣き叫んでも、無意味なことも知っています。
そのような素直に負けを認めることができない自分の醜さも認めながら、
まずは、「その作者は自分よりも何倍、何十倍も苦労をして実った結果だ」と作品のすばらしさをリスペクトするように心がけています。
自分の立ち位置を認め、他者をリスペクトできると嫉妬心は消えやすいです。
少なくとも、ランク(位置)が固定(セット)されるので、地に足がつく感覚を得られて不安定さはなくなります。
また、その作者の苦労を想像すれば嫉妬心を消しやすいです。
例えば、企業に属する編集者との細かいやりとりに苦心したり、形になるまで人知れない涙の苦労があったかもしれないじゃないですか。
仮にですよ。
自分が輝かしくデビューし栄光を掴むことができたとして、逆の立場ならその苦労をわかってもらったり、労ってもらいたいと思いませんか?
決して才能や運だけではないと思いますし、レベルは違えど実際、自分以上に努力と苦労をしてきたと考えると、嫉妬心は消えやすくなります。
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