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恋愛ドラマの法則(その①)

2021年11月19日

いつも創作お疲れさまです。

今回は、恋愛ドラマを盛り上がらせる法則についてご紹介しますね。

一言でいってしまえば、〝胸キュン(同情)嫉妬(ジェラシー)〟の繰り返しなんですよ。


嫉妬(ジェラシー)は定番なので、分かる気がしますが、男性にとって〝胸キュン〟ってよくわからない世界かと思います。

胸キュンとは、今まで見えていなかった意外な側面(好感)や、相手に対する勝手な誤解(見直す)の発見で、胸が締め付けられるような心地よい痛みや切なさであり、異性関係として認識できる感情です。

もう、すでにピンと来られた方は、おそらくラブコメは手慣れておられるかと思います。笑

要するに、胸キュンと嫉妬は〝信頼〟と〝嫌悪〟という2つの感情が交互に引き起こす関係です。

さて。もっと、わかりやすく解説するために、まず〝嫉妬〟という感情はどうやって生まれるかご存知でしょうか?実は、あるあるですけど三角関係というシチュエーションがあってこそ、嫉妬が生まれるんです。

恋愛ドラマって、意外と単純なんですよね。

つまり、

女性1名
男性2名以上

男性1名
女性2名以上

この2パターンしかありません。

男性キャラ1名のために、女性キャラ2名の内、どちらかが取り残されるのです。

逆に、女性キャラ1名であれば、男性キャラ2名の内、どちらかが犠牲になるのはつらいすよね。

あなたが女性作家なら女性の主人公を、あなたが男性であれば男性の主人公をおすすめしておきます。

関連記事:あなたが作りやすい主人公(性別編)

例えば、
仮にAさんが女性キャラで、BくんとCくんが男性キャラだとしましょう。
当然、Aさんをめぐって、BくんとCくんが争う運命にある切ない話です。

バトルものと違って、恋愛ドラマの場合、Aさんの愛をゲットすることが勝負(ゲーム)なので、主人公の目的(ゴール)となります。

すなわち、主人公はBさんかCさんのどちらかで、残った方がラスボス(対戦相手)になります。

仮に、Cくんを主人公にしましょう。

するとBくんがラスボスになり、AさんをめぐるBさんとCさんのラブゲームということになります。


読者としては、あやふやなまま(Bくんもいいし、Cくんもいい)でいいんですが、あなたとしては、決定しておく必要があります。


そう。Cくんが主人公と決めたら、Aさんは最終的にCくんを選ぶんですよ。

関連記事:結末の決め方

恋愛ドラマの最大の武器は、Aさんに対する〝熱い想い〟や〝情愛〟なんですね。どちらかが強ければ勝ちます。

先程の例でいきますと、

女1名…Aさん(ヒロイン)
男2名…Bさん(ラスボス)
   …Cさん(主人公)

で。女性のAさんは、Bくんも好きだし、Cくんも好きなんです。
このあたりでは友情のレベルで3人共、よい絆で結ばれているんですよ。ほのぼのしてて、初々しい感じです。

でもですね。物語づくりはキャラクターは変化を与えないといけませんでしたよね。

関連記事:キャラクターに変化を与える

いくら仲良しこよしだからといっても男女関係だからこそ、話がこじれて、ややこしくした方が面白いんです。(ボクってひどい人)

やっぱりAさんの取り合い(喧嘩)になるんですよ。

状況説明が終われば、不穏な動き、異変を起こさせます。ここで人間臭さのドラマが発生します。

例えば、CくんがAさんに接近するとします。

すると、どうなるか?取り残された男性Bくんは可愛そうです。(Bくんファンである読者も同情します)

関連記事:異変パート

例えば、
Bくんは幼稚園の頃からAさんのことをずっと想ってきたとします。Aさんから頼りにされる男となろうと努力してきたとします。


しかし、途中から横から入ってきたイケメンCくんが、Aさんに一目惚れし、AさんもCくんを好意的でいい感じの雰囲気でしたら、当然、Bくんはジェラシーを感じるはずですよね。

これが胸キュン(同情)を誘い、嫉妬(ジェラシー)を発生させる恋愛ドラマの基本的メカニズムです。

Aさんが、Bくんに同情して接近していることがわかると、もちろん主人公のCくんは焦ります。これも読者からみても胸キュン(同情)を誘うわけです。

一方、Aさんは、BくんもCくんもどちらも好きなんですが、板挟みになったAさんは、心が激しく揺さぶられ、どうなることやら胸キュンオンパレードが止まりません。もし、女性読者がAさんに共感していたら、ウハウハ状態です。笑

関連記事:共感と感情移入の違い

もう、おわかりでしょうか?

この嫉妬と胸キュンをベースに、AさんをめぐるBくんとCくんの形勢(有利・不利)を描くのが恋愛ドラマの基本的な法則だと思います。(A君をめぐるBさん、Cさんの形勢を描く性別逆バージョンも可)

・・・で、この形勢がひっくり返えすのは、実のところ案外簡単なんですよ。


何故かというと、Aさんが簡単にB君にのりうつるための一つのカラクリとして、〝信頼〟と〝憎しみ〟という感情が対極にあることを意識するのです。


C君が思わぬトラップにひっかかり、Aさんが誤解させてしまうシュチュエーションを準備します。

Aさんが、Cくんのことを信頼していればいるほど、些細なことで怒りの感情を発動させ、その結果、Cくんに対して、嫌悪感を感じさせ、心に距離を置きます。(C君ファンは、あああああ!マジかああ!と嘆かせます)

つまり、Aさんから愛想が付かされる(半フラれ)って言うやつです。もしくは、ドン引きです。〝愛〟も行き過ぎれば、〝誤解〟を生じやすく、怒りや憎しみといった感情に豹変するのです。

Aさんが離れるということは、Cくんにとって脅威と危機です。このままでは、B君とAさんが結ばれて、主人公のC君は、一人取り残されてしまいます。

更には、BくんがCくんに対して強い敵対心や優越感を生むようになり、〝嫉妬〟が行動に現れます。

その行動は、騙したり、罠をしかけたり、嘘をついたり、目立とうとしたり、八つ当たりなど。

関連記事:トラップ・シチュエーションの作り方

CくんをハメたBくんは主人公にはふさわしくありません。


ですが、Aさんを愛しているからといって、我が物にするために手段を選ばなくなるのも、人間である切なさといえる由縁ではないでしょうか。

しかし、あなたが表現者である以上、強い〝憎しみ〟は強い〝愛〟であることも忘れてはいけませんし、作家として〝愛にもいろいろな形がある〟という中立的なテーマ(持論)をもつべきだと思います。

そのような視点があるからこそ、読者に愛に対する〝問い〟を与えることができ、物語に深味を与えることができると思うんですよ。

そして、Aさんが、Bくんの愛を受け入れるか否か?Cくんがこの先どのように巻き返すのか、読者は目が話せなくなるものですが、最終的には、AさんがC君を選ぶように形勢のバランスを調整してみてくださいね。

関連記事:巻き返し

あなたが、Aさんと主人公であるCくんを結ばせるという結末を決めていれば、B君の方が有利である設定の方が、面白いです。

例えば、Bくんはお金持ちで、Cくんは貧乏

このシチュエーションの代表例として、少し古いんですが、映画『タイタニック』で登場する、主人公ローズと、男性ヒロインのジャック、そして、キャルというローズの婚約者です。

ジェームズ・キャメロン監督(1997年)

まぁ、ジャックもキャルも女性に求愛する〝愛〟は同じなのですが、ルイ14世が所有していたとされる伝説の「碧洋のハート」ネックレスを「あなただけにプレゼントしたい!だから僕を振り向いて欲しい!」と説得し、素敵な宝石を魅せつけられると、やはり女性としては、心理的にお金がないと将来が不安になります。

この事例のように、Bくんがお金持ちという設定であれば、Cくんはかなり不利になりますよね。

しかし、物語は、Aさんの愛をゲットするためのCくんの戦いを作劇するのですから、形勢を挽回させるためのシチュエーションや設定も大切になります。

恋愛ドラマというのは、結ばれる運命にある男女の愛の成長の過程を描くのであり、そのプロセスを読者を楽しませるものです。

あなたが、この恋愛ドラマをマスターすれば、時代劇、バトルもの、SFファンタジー、ミステリーなど、どのジャンルをも活かし、ストーリーを盛り上がらせる強力な武器となりますのでチャレンジしてみてください。

関連記事:ジャンルと結末①

最後、恋愛ドラマのクライマックスについてです。

これは、ボク独自の考えなんですが、安易に「愛してる」という言葉を出してはいけないと思います。詳しくは、恋愛物語で「愛している」という台詞はNGの記事をご覧ください。

何より注意しないといけないは、読者が結末を読まれてしまうことですので、主人公とヒロインの恋の行方をぼやかすためのミスリードなども盛り込み、詳しくは結末を予測させないコツの記事もご覧ください。

そして、男女が結ばれ、物語の終焉の決定打とも言えるキスシーンなんですが、そのキスシーンへたどり着くまでの、妨害する敵対者が現れたり、新手の異性が登場させることで、更にストーリーを面白くさせることができます。

関連記事:サブキャラの関係性と立場の作り方

次回は、恋愛ドラマのサブキャラ(新手)の増やし方についてご紹介しますね。

以上、恋愛ドラマの法則をさらっとご紹介しましたが、創作のヒントになれば幸いです。本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

あなたの創作を応援しています。

関連記事:恋愛ドラマの法則(その②)