作風は無難な路線でいいの?
世の中にはいろいろな作品がありますよね。
血みどろでギトギトしたもの、思わず目を背けてしまうような残虐シーン、例えば猟奇殺人とかエログロなど。
インパクトがあって注目されるじゃないですか。
まぁ、個人的には多少はかまわないと思います。
ただですね、そう言う刺激的で露骨なものばかりを狙っても、ストーリー作りの力は身につかないなと思いますし、肉体を傷つけたり顕著な性描写に依存すると、心温まる物語より、刃物で切り裂く系の殺人が顕著なスラッシャーや、残虐で血しぶきを表現するスプラッターと呼ばれるジャンルに傾く恐れがあります。
撒き餌としてエログロの刺激的な性的・肉的表現描写で引きつけたとしてもその場限りで、後の展開のハードルを上げてしまうし、自分の首を自分で締めかねません。
それに一般ウケがしない気がします。
社会問題になりかねない動画を撮ってバズらせたり炎上マーケティングとか、インパクト狙いというのも、今はあまり通じなくなってきている気がします。
それだけ大衆がSNSの利用者数が多く視聴者の意識が高く賢くなってきている証拠だと思います。
エログロが邪道だとはいいませんしそれも一つの手法でしょう。その要素を活かし、次の展開に必要なシーンであるなら効果を狙えることもあります。
でも、みんながやっているから自分もやろう、と安易に考えるのではなく、あなたらしさ、あなたオリジナルの作風を探求し、表現を開拓して欲しいとボクは思っています。
読者が不快に感じるのは残酷で卑怯でいんちきで、弱いものいじめをするキャラクターが対象であって、物語そのものが残忍になっては本末転倒です。
バットエンドストーリーも結果的に読者の気持ちを萎えさせてしまいますし、後味が悪い物語は人気は落ちていくかもしれません。
バットエンドでも、せめて逃げ道を残してあげたり、希望を与える終わり方だったり、読者の目線に立って調節してあげるとよいと思います。
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かといって、アンチテーゼ(主張することに対しての反論)が少ないと、作品全体にコントラスト(対照や対比)が弱くなり、読者を退屈させてしまいますので、一見、単純に見えつつ深味があるストーリー作りを目指されるとよいと思います。
宮崎駿監督の『風の谷のナウシカ』や『天空の城ラピュタ』ように、“自然と人類の共存”という、一見エコロジーで、自然環境を優しく感じさせるテーマに聴こえますが実は奥深くて難題なものです。
タブーでなくても、問題視されている題材に着眼するのもよい手だと思います。
ボク的には、超激辛レア作品は実験作品、いわゆる試しに作ってみる(本気じゃない)くらいの程度で取り組んでみたら、視野を広げるきっかけになるかもしれません。
あまり複雑にする必要はなくて、あなたが矛盾した課題、社会対して率直にどう感じているのかを元に、問題提起させるといった感じでしょうか。
現代は、価値観の多様化の時代ですのでLBGTなどのタブーはありますが、当たり障りなく大衆の心にうまく溶け込ませて、安心して読めるものが、無難な路線ではないかなとボクはそのように捉えています。
ぶっちゃけ、
・無難な路線の物語を狙うかどうか?
・自分の作品がどの路線がマッチするのか?
この線引が悩まれると思いますが、
結論を言えば、
タブーに挑戦しつつ、大衆に向けて物語へ溶け込ませ、表現を清浄化させる
表現の清浄化とは、危険地帯でも安心・安全わかりやすくです。
また、物語があるようで、あまりないハイファンタジーものや、朗読とか、一風変わった哲学的・詩的な物語は、エンターテイメントというより作者ご本人の雰囲気を味わせる作風ともいえます。
こちらの作風に関しては、ボクが推奨している創作前の3つの決め事は当てはまりづらいと思いますが、もちろんあなたがその路線が得意であれば、極めていった方がよろしいかと思います。
個人的には、ジブリのような清浄な自然描写や人間の暴力性や残忍性もうまく調和させたような安心して観れる物語が好みで、ダークなものより、どちらかといえばライトな部類(?)のストーリーを描けるように挑戦してます。
今日もお付き合いいただきありがとうございました。
あなたの創作を応援しています。
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